goo

大発見!!

 鳥嫌いを公言してはばからない私であるが、カモの写真は何度かこのブログに載せたことがある。10羽近くが川面を悠然と漂っている姿は、見ていれば心が落ち着く。まあ、それも距離が離れているからなのだろうが、それでもじっと見入ってしまうのは自分でも不思議だ。「かわいい」などとは思いたくないが、それに近い感情が湧き出てくるのは認めざるを得ない、心外だが・・・
 昨日の正午近く、昼食を食べに家に戻ろうとして何気なく橋の上から川を見たら、驚いた。私の足音に驚いて川を泳ぎ上ろうとする一羽のカモの横に、全く同じ形をした20分の1くらいの大きさのミニチュアが、必死になって泳いでいる。「おお、カモのヒナだ!!すごい!!」何がすごいかよく分からないが、思わず叫んでしまった。普段なら急いで妻を呼びに行くのだが、昨日はまた稲垣吾郎の舞台を見に東京に出かけていたため不在だった。ならば、写真に収めようと、慌てて塾に戻ってデジカメを持ってきた。
 しかし、それからが大変だった。橋のところに戻ってもカモの親子はいない。私がばたばたしたものだから、どこかに避難したのだろう。さっきは上流に向かっていたからきっと上手のほうにいるのだろうと当たりを付けて行ってみた。だが、今は堤が一面の草木に覆われていて簡単には近づけない。でも、折角のブログネタを見逃すわけには行かないとセコイ考えが湧き起こって、道なき道を進んでいった。


ズボンやシャツに草が絡み付いて動きにくくて仕方なかったが、何とかたどり着いて川面を見たら、いない。おかしいなあ、としばらくきょろきょろしていたら、カモの知恵を馬鹿にはできない、とっくにもとの橋の近くに移動しているのが小さく見えた。「バカヤロウ」と悪態をつきながら、もう半分意地になって橋まで戻ってきた。すると、さらに下流で泳いでいるではないか。「今度こそ」と、すばやく走って車庫の裏から近づいていったら、もう汗だく、息も荒くなってきたが、何とか川の隅に並んでじっとしている親子を見つけた。周りの木が邪魔して写真にうまく撮れない。河原まで飛び降りれば簡単なことだろうけど、そんなことをして親子を驚かすのもさすがに忍びないので、彼らが動き出すのをじっと待っていた。すると、私の息が少し収まった頃になってゆっくりと動き出した。

 

頭の産毛がまだ残っている。飛ぶことはできないだろうが、足をばたつかせてすいすい泳いでいる。親鳥に負けないくらいのスピードも出る。すごいなあ、と思わず感心してしまう。親鳥は絶えず周りの様子を警戒しているようで、木や岩の陰を縫うようにしてゆっくり泳いでいる。望遠をいっぱいにして写真に撮ったのだが、はっきり写っていない。左の写真は親鳥のすぐ後ろ、右の写真は親鳥のすぐ前に小さく写っているが、よく見えない。近くまで行って写せばよかったのだが、やっぱりできなかった。
 「かわいい」という言葉がちらつくが、それを言うのは、鳥嫌いの矜持が許さない。ぐっと我慢したのだが、これから先、いろんな敵が襲ってくるだろうが、何とか身を守って無事に大きくなって欲しいものである。
 それにしても夜はどこで寝ているんだろう。
コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする