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夏休み!!

 今日から夏休みだ。子供たちには長い休暇の始まりだが、私にとっては一日中塾で勉強を教えなければならない日々が今日から始まる。朝から深夜まで、文字通り休む暇もなく、バスでの送迎と授業を繰り返す日々がまたやってきた。妻に言わせれば、普段はだらだらしているんだから、たかが1ヵ月半くらいフラフラになるくらい働いたってどうってこないよ、らしいが、私には塾に縛り付けられて身動きの取れない「籠の鳥」状態がずっと続く試練の1ヵ月半である。
 しかし、よく考えてみれば、勉強するのは生徒たちであり、私はそれをサポートするだけであるから、そんなに偉そうなことを言う資格はないのかもしれない。私の仕事は、昨日までの半月でこつこつ作ってきた夏期講習用のテキストを作り終えたところで半分くらい終わっている。今日からは、生徒たちがどれくらいそれをこなして行ってくれるかを見ていくだけだ。問題を説明しながら、理解できないところがないかをチェックしていく、それを繰り返していくことがこれからの仕事の大部分だ。そうは言っても、一人一人の進み具合には個人差があり、基礎学力の差も厳然として存在するため、生徒たちが己の能力を最大限に発揮できるよう手助けをしていくのは大変なことだ。
 ある程度までは教えなければならないが、教えすぎてはその子の能力をスポイルしてしまう。その辺りのさじ加減が難しい。今の子供たちはすぐに答えを知りたがる。答えを導き出す過程こそが勉強の面白みだと思うが、その過程を無視してすぐに結論を要求する。「そうじゃない、答えなんて分かったって大したことじゃない。たとえ答えが間違っていたとしても、それを導き出した過程が正しければ、そのほうが大切だ」などとよく言うのだが、効率を求める風潮は子供の世界にも押し寄せていて、面倒くさいことはとにかくやりたがらない。「面倒くさがってばかりいてはいつまでたっても面倒くさいままだぞ」、といくら諭しても理解してくれる者は少ない。
 などと、夏休みを乗り越えるための決意を記そうと思っていたのに、ついつい愚痴になってしまった。それは本意ではない。では、気を取り直して夏休みの決意を述べよう。
 
 1.疲れた顔をしないで、元気よく行こう。
 2.イラついたり、あわてたりしないで、落ち着いてすごそう。
 3.バスの運転にはくれぐれも注意しよう。

まだまだ足りない気がするが、要するに、「心にゆとりを持って生徒たちと毎日を楽しく過ごして行こう」ということだ。
 じゃあ、吉田拓郎の「夏休み」などを口ずさみながらやっていってはどうだろう。案外、のんびりやっていけるかもしれない。

    「夏休み」
  吉田拓郎 作詞/作曲

  麦わら帽子は もう消えた
  たんぼの蛙は もう消えた
  それでも待ってる 夏休み

  姉さん先生 もういない
  きれいな先生 もういない
  それでも待ってる 夏休み

  絵日記つけてた 夏休み
  花火を買ってた 夏休み
  指おり待ってた 夏休み

  畑のとんぼは どこ行った
  あの時逃がして あげたのに
  ひとりで待ってる 夏休み

  すいかを食べてた 夏休み
  水まきしたっけ 夏休み
  ひまわり 夕立 せみの声

勉強ばかりで、遊びにいけない子供たちを相手にしているのだから、私が心に余裕を持つことがなんにしても肝要だ。
 さあ、がんばるぞ!!
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