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バッティングセンター

 昨日、昼食を食べに外へ出た。ちょっとした用事を済ませて、何を食べようかという話になった。妻の「私は何でもいいけど、あなたがね・・」というワンパターンのいやみを聞きながら、古くからある洋食屋に行くことにした。昔ながらのイタリアンスパゲッティを久しぶりに食べたいと思ったからだ。車を停めたら、店のすぐ横にバッッティグセンターがあるのを思い出した。「ちょうどいい。ちょっと打ってくるから、先に入って注文しておいて。すぐに行くから」と妻に言っておいて、バッティングセンターに走った。
 このブログでも何度か取り上げたことがあるが、私は毎晩ちょっとした体の鍛錬を続けている。腹筋80回以上、腕立て伏せ35回以上、バットの素振り100回以上を毎晩のノルマにしている。最近は雨の日が多く、なかなか予定をこなせない日もあるが、2年以上はずっと続けている。その間に体が締まって、胸や腕に筋肉がつき、この年になって肉体改造が少しはできたのではないかと密かに誇らしく思っている。まあ、もともと筋肉質ではないので、大してかっこよくはないのだけれど。
 バットの素振りもずっと続けている間に、スイングが早くなり、バットコントロールも自在にできるようになって来た。少しずつ努力を積み重ねたことで、素振りに必要な筋肉がついたのであろう。ぶんぶん振り回しても、体がしっかりしてふらついたりしなくなった。しかし、それはあくまでも素振りだけのことであり、実際にバットにボールを当てたことは一度もなかった。ずっとバッティングセンターで成果を試したいものだとは思っていたのだが、家から遠いこともあり、忙しくて時間がとれずに今まで一度も試すことができなかった。それが、昨日まったくふって沸いたように絶好の機会が訪れた。これを逃したらまたしばらくは・・などと半ば追い立てられるようにしてセンターの中に入った。
 さすがに平日の昼間、誰もいない。がらんとしてどこのゲージにも入れる。私は左バッターなので、入れる場所は2箇所しかない。その中でも、無理せず球速80kmのゲージを選んだ。入り口にあったバットを適当につかんで、100円を機械に投入した。軽くバットを振ってみて驚いた、軽い、短い、えっ?と思ってバットを見ると少年用と書いてある。しかし、もう遅い。一球目が投げられた。ダメだ、届かない、空振り・・・何球か繰り返したがダメ。怖いけど、ベースに近づいてみた。キャッチボールよりも少し速いくらいの球だが、何とか当てることはできた。しかし、やはり軽いし短い。どうにもタイミングがつかめずに終了・・・なんだったんだ、今までの素振りは。これくらい当てられないのか。悔しくて、このままでは帰れない。
 バットを一般用にかえて、再び打席に立つ。一球目、無心に振るといい当たり、手ごたえもばっちりで、ライトフライくらいの感触だ。さすが、バットがちゃんとしていればできるに決まっていると、自信が回復してどんどん振ってみる。なかなか鋭い当たりを連発できた。空振りは一度もしなかった。なんといっても、ぼーるに打ち負けないのがうれしかった。バシッと叩くと気持ちよくボールが飛んでいく。これこそ、毎日繰り返してきた成果だ。うれしくなってきたが、すぐに終了。まあ、これくらいでやめておいたほうが無難だろう、と思った。30回くらい振ったと思うが、まったく疲れを感じないし、汗もあまりかいてない。我ながらかっこいいじゃん、などとナルシストっぽい思いを抱きながら、妻の待つ洋食屋に入った。
 
 「なんで来たの?ずっとバット振っていればいいのに」妻のいやみなどまったくどうでもいいくらいに気持ちがよかった。本当にずっとバット振っていればよかった。
 今度行くときは、忘れずにマイバットを持っていこう!
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