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朝顔

 毎年、夏になると朝顔の花が咲く。父が種蒔きから水遣り、支柱たてなどの世話を全て一人でやってくれて、私はただ鑑賞するだけだが、勢いよく伸びた蔓に何輪も咲く朝顔の花は、色とりどりでなかなかの見物だ。何も言わなくても、今年も父が6月はじめに種をまいてくれた。すぐに芽を出した双葉を眺めて、よし朝顔の苗の写真を定期的にとっていって、観察記録を作ってみようと思い立った。そこで一番忘れにくい場所である、バスの車庫の下においてある鉢を観察してみることに決めた。


出たばかりの双葉は緑もつやつやして気持ちがいい。さあ、大きくなれよ、と言っても、私は今まで一度も水をやったことがないからいい加減なものだ。

 

朝顔というのは、芽が出て育ち始めると、加速度的に大きくなっていく。一日目を離すと信じられないくらい成長している。これだけの芽が出ても、たぶん父は間引きなどせずにそのままにしておいたはずだ。

 

支柱が立てられた。これも勿論父がしてくれたことだが、水も朝夕必ずやっている。さすが毎日畑で作物の世話をしているだけあって、育て方に抜かりはない。朝顔の蔓は支柱に見事に巻きついて、上へ上へと伸びていく。その勢いのすばらしさは胸が清々するほどだ。

 

この頃までは晴天も多く、温度も高めだったので、本当によく成長した。この勢いでいったら、あっという間に花が咲くなと思っていたら、梅雨がどんどん勢いを増して何日もはっきりしない日が続き、日照時間も本当に少なかった。朝顔の葉もなんだか元気がなくなって、斑入りの葉が多くなってきて、緑も黄色っぽくなってきた。このままずっと梅雨が続いたら、花が咲く前に枯れてしまうのではないか、と心配し始めた今週のはじめ、ふっと鉢を覗いたらしぼんだ花が見つかった。

 

おお、知らぬ間に咲いたのか!!でも、せっかくならきれいに咲いた花の写真を載せたい。それまでブログの記事にするのは待とう、と我慢した。その結果、やっと昨日になって一輪大きく咲いた花の写真が撮れた。


携帯のカメラだが、思いのほかきれいに撮れた。これも父の丹精のおかげだ。これから毎日どんどん咲いていくだろうが、この花を見つけたときの喜びをもって眺められる花はないかもしれない。本当にきれいだ。
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