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娘の帰郷

 

娘が京都から帰ってきた。7月中は試験でずっと忙しかったようだが、なんとか乗り切ってしばしの帰郷となった。土曜の夜に帰ってきたのだが、玄関に入ってすぐに見覚えのないミュールが置いてあって娘が帰ってきたことを告げてくれた。その夜はほとんど顔をあわせなかったのだが、きのう日曜は昼過ぎからずっと一緒にすごした。昼食を食べがてら、娘の運転で買い物に出かけた。5月の連休に帰ってきて以来の運転であるため、同乗する身としては最初かなり緊張したのだが、慣れるにしたがって緊張も解け、あれこれ話しながら近況報告のような趣もあってなかなか楽しかった。
 娘は昔から、右と左の区別が苦手な子供だった。右手を挙げてと言うと左手を挙げても平気な顔をしているような子供だった。長じてもなかなか直らず、昨日も「その道を右」とナビ役の妻が支持しても左に曲がろうと何度かした。「馬鹿か、お前は」と、何度か間違えた挙句に私が文句を言うと、「なぜ私が右左の区別ができないか最近になってやっと分かった」と、どこで聞いたか知らない解説を始めた。
 「ある学者の研究報告によると、人間は利き腕が生まれつき決まっているらしいの。それを生まれたあとに無理に矯正しようとするとどこかに軋轢が生じるらしいんだって。私の場合は、左右がいつまでたってもちゃんと認識できないのがその影響だと思うんだけど。まあ、いろんな人にそれを説明しても賛否半々なんだけどね・・・」確かに娘は左利きであったのを、まだ生きていた私の母が嫌がり、妻が右利きに直させた。その影響がこんな形で現れる、そういうことが果たしてあるのだろうか。息子も生まれつき左利きであったが、そのままにしておいて今も左手で文字を書いている(箸だけは右手を使う)。「大学に入って、左利きの人が多いのにびっくりしたの。今仲良くしている人は、潜在的な左利きの私を含めれば全員左利き、すごいと思わない?」まったくの右利きで、左手をうまく使えない私からみればにわかに信じられない話だが、娘の明快な解説を聞いているとそういうこともあるかもしれないという気になる。いつものことながら、面白い奴だ。
 昼食を終えて、立ち寄ったデパートで娘の買い物につき合わされた。持ち帰るのを忘れた化粧品をあれこれ買わされたのだが、その中にはカラフルなマニキュアもあった。


高校までは化粧気のまるでなかった娘が、卒業と同時にあれこれ塗りたくるようになったのは驚きだったが、今ではもう慣れてしまった。誰かのために飾らねばならない、というのではないようだが、今日の大学3回生の女子大生としては当然の身だしなみなのかもしれない。それにしても化粧品がそんなにも必要なものなのかと疑問になって、思わずきいてしまった。すると、「なに言ってるの、当たり前じゃん」と横にいた妻が答えた。あんたに聞いたんじゃないけどなあ・・

(P.S)
初めてスターバックスコーヒーに入った。コーヒーを飲まない私はアイスティーを頼んだが、あまりおいしくなかった。そんなものなの?
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