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花火

 私の住む市の隣に豊田市がある。言うまでもなくトヨタ自動車の豊田市である。豊田の横にわが市があるといったほうがいいかもしれない。その豊田市で、金曜から「おいでん祭り」が開かれている。「おいでん祭り」とは豊田市で毎年行われるお祭りで、踊り連と呼ばれる人たちが音楽に合わせて踊りながら道を練り歩き、競い合うのがメインの行事となっている。「おいでん」とは方言で、「おいでよ」という意味であるが、その言葉に誘われてか、私の市からも多くのグループが参加している。なかなかの見物であるとは聞くが、あいにく一度も見物したことがない。
 私にとっての「おいでん祭り」といえば、最終日の日曜に開催される花火大会
に他ならない。7時過ぎから矢作川べりを中心にして、15,000発もの花火が打ち上げられる。その壮観さは、「さすがトヨタのおひざ元!」と唸らずにはいられないほどだ。何度か見物したことがあるが、大スターマインが何度も何度も打ち上げられて、そのたびに大きな歓声が上がる。いつ終わるとも知れぬ打ち上げ花火の連続は、初めて見たときはもう圧倒されてしまって、とてもこの世のものとは思えないほどだった。それまで花火といえば、毎年9月に催されるわが市の陶器祭りの際に打ち上げられる花火しか見たことがなかったので、興奮のあまり夜空をずっと見上げていて首が痛くなったほどだ。比べてはいけないと思っても、それ以来とてもわが市の花火を見ることに耐えられなくなってしまった。
 人出も多く、歩行者天国となったメインストリートは、片道3・4車線もあるほどの広さだが、それでも人であふれかえってしまう。道の両側に並んだ屋台も半端な数ではなく、本当に一大イベントであると実感できる。適当なところに座り込んで見ていたものだが、どうせならしっかり見えるところに陣取りたいと思うのは人情だ。それが先週の日曜に買い物に行ったときに、絶好の鑑賞ポイントを発見した。


これは買い物に行ったデパートの最上階に設けられた展望レストランから外を写した写真である。ぼやけてはっきり見えないのは残念だが、中央付近に白い屋根が見えるのがトヨタスタジアムだ。ちょうどあの近くの川べりから花火が打ち上げられるようだから、全てが見られる絶好のポイントだ。たまたま昼食を食べに行ったのだが、中華レストランで料理もなかなかおいしかった。

  

左が海鮮とろみ中華そば、右が五目焼きそばだが、どちらも量が多くて、あと一品チャーハンを頼んだのだが、3人で苦しみながら何とか食べ終えたほどだ。テーブルに、祭り当日には一人7,000円でコース料理と花火を楽しむプランの案内がおいてあった。昔は展望台が回転していて360度視界が広がっていたが、今は経費節約のためか動いていない。したがって、席によってはまったく花火が見えない可能性もあるが、そういう場合はどうなるのだろう。などと考えて、帰り際に店の人にたずねてみたら、「もう予約でいっぱいです」と言われてしまった。
 そりゃそうだろう、クーラーのきいた快適な店内で、ビール片手につまみをつまみながら、すばらしい花火を一望できるスポットなんてそうざらにないから。来年覚えていたら、ぜひとも利用してみたいなと思う。
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