kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

人気は移ろいやすい

2023-08-23 05:50:03 | 日記
人気は移ろい易いとは世間一般では良くあります。お笑いの世界でも1年前はテレビで観な
い日はないと言われるくらいブレークした芸人もいつの間にか露出が激減しているという
のはよくある話です。

株式市場でも例外はないようです。コロナ禍で人気セクターの一角をなしていた人材派遣
サービス各社の株価は日経平均が30数年ぶりの高値に沸く中でも人気の圏外です。業界最
大手のリクルートHGは2021年の高値から足元で4割安い水準です。パソナGは6割安、パー
ソルHGは3割安で両銘柄とも先週年初来安値を更新しました。まだ底入れの兆候は見られ
ません。

中国が今月団体旅行を解禁するというニュースが伝わりインバウンド需要の本格回復が市場
で期待されていますが、かつて訪日中国人客の爆買いで人気を集めた小林製薬やコーセーは
先週年初来安値を更新しました。中国人の爆買い復活期待で株価が上昇しても不思議ではな
いのに市場の反応は違ったものでした。

勿論市場の判断が間違っていてこの下落は絶好の買い場かもしれませんが、下げている理由
がはっきりしないと不安が先に立ちます。成長株でも一時はフィンテックというワードで人
気化した銘柄ではさらに株価はさらに悲惨なことになっています。

通販サイトの運営事業者などに対して後払い決済サービスを提供する企業はフィンテックセ
クターの中でも最も将来性が高いという市場の見方でした。ネットプロは2021年に新規公開
されました。公開直前に同業企業が外資に3000億円で買収されたこともあり公開前も人気は
上々でした。

しかしそれから1年8か月後の株価は公開直後の高値から8割ほど下落しています。金利上昇に
より顧客の延滞率が上昇し業績に大きな逆風となっているようです。特に代金後払いサービス
を利用している顧客はクレカ保有者よりも延滞率が高く影響が大きかったようです。期待先行
の株高の落とし穴でしょうか。

EV人気はまだ続いているようですが、既存の自動車メーカーが一斉にEVシフトに舵を切り今
後新型車を続々と市場に出てきます。EV市場は今後も拡大するでしょうがメーカーの優勝劣
敗はさらに激しくなりそうです。EVのキーパーツの一つである駆動装置「イーアクスル」外
販専業では現在トップのニデックですが主要顧客にEV首位のBYDやテスラは入っていません。
既存の大手メーカーへの納入も少ないようです。ニデックがコスト優位でそこまで採用メーカ
ーを増やせるのか株価も左右しそうです。経済は生き物、また株式も生き物だということで
しょうか。
コメント
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