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和菓子とイメージすれば誰しも一番先に“まんじゅう”と迷わず答えてしまうのではないだろうか。茶道で使われる高級品に始まり、慶事の引き出物、街や観光地、温泉まんじゅうなど全国各地の名物として種々雑多、これほど多くの種類がある菓子は他に無く、庶民の味として飽食時代の今も皆に愛されている。
そんな“まんじゅう”身近な所でこの“茶まんじゅう”もう20数年にもなるだろうか、同僚のM氏が新築移転した直後に「我が町内にこんな旨い物があった」と職場に持ち込んだ。ふっくらと蒸かしあがった厚めの皮から放つ赤ザラメ(砂糖)の香りは、何故か昔おふくろが作ってくれた蒸しパンの何十倍もの香りに似て、噛みしめるほどに旨味が増してお茶も一段と美味しく味わう事が出来た。
今回計量してみると1個100g。小さいと物足りないし、少し大きくなれば2個では多すぎて、田舎まんじゅうだろうが程良い大きさも、このまんじゅう「食べたい」と急に思いたっても直ぐには食べられない。少なくても前日までの電話予約か、滅多に出ない僅かな予備も午前8時には完売、そん訳で年に2~3回の楽しみがかえって大きな喜びとなっていた。
お土産に持って行った所からも、後日「今度は立替払いで」と案に“謎”を賭けられる始末。自分だけでなく食べる度に深みにハマル不思議なとても旨い“茶まんじゅう”なのだ。
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金清堂本店(電話024-553-0773)福島市瀬上町荒町、4号線から旧電車道を伊達町へ向って約300mほど進んだ左側にある。詳しく伺うほどの客でも無いので想像に過ぎないが、相当歴史のある和菓子屋ではないだろうか。店に入ると閑散としていて、正面には“茶まんじゅう”を並べた盤重が4個だけ並べてあり、他には客の丁度真横の左右の棚にここで製造された練り羊羹が申し訳程度に並べてあり、また卸売りと思われる飴と煎餅がごく少量置いてあるだけで、どうみてもここでは“茶まんじゅう”が主役だ。蒸かしたての物ほど絶品で「何時から買えるの」と聞いたら「6時なら」と言う事だったので普通は8時前には行っていたが、一度だけ予約無しだったので6時半頃に行った事があった。お婆さん(店主)が店番をしながら店頭でまんじゅう包みをしていて、蒸篭がいっぱいになると蒸かし釜に順番に乗せる、そんな作業の繰り返しを早朝から7時頃まで続けているそうだ。今までこのお婆さん以外お目に係った事がなく、この“茶まんじゅう”は店主のお婆さん謹製と云うことになる。