ラジオ爺の道楽三昧

原発放射能汚染により素人百姓・孫専科を奪われ、病で蕎麦打ちも廃業。最後に残ったアマチュア無線と男の料理の細々生存証明。

原発事故21

2011年11月05日 | 原発事故
  
                    
福島盆地に間もなく霜が降り、これが3~4回続けば日本一美味しいと自慢のできる“ふじりんご”にも松坂牛同様の霜降り状の蜜が入り完熟する。そんな“ふじりんご”を故郷福島の味として毎年桃と共に故郷を離れた兄姉・親戚・知人へ送って来た。
放射能汚染、専業果樹農家の知人は「JAは基準値以下の物だけ出荷しているので安全だと言うが、検査対象は広域の中のたった4~5本の木から各1個。米俵1表の米粒1つにも満たない検査には、自分の生産物に責任が取れず、個人向けを止めて全て農協へ出荷した」と言う。桃には知事顔入りの安全宣言シールを貼って出荷され、風評被害と全面的に主張。しかし、汚染ゼロは考えられず、こんな不安で危ない物はりんごも同じで、他の農産物同様自分で口にしない物は送れない事を再び通知した。
早速、知人のMさんから支援物資だと、富山の米・北海道のじゃがいも・自家製のクッキー・抗菌タオル類・被曝を回避する参考書が送られて来た。何とも心温まる配慮に感謝とお礼の言葉も見つからず困ってしまったが、ただひたすらに「ありがとう」と申し上げるのが精一杯だった。
全村避難した放射線量の一番高い飯館村に次ぐ福島市。2年以内に全区域内市が除染と市長が宣言したのにも関らず、先日『福島市ふるさと除染計画』の冊子が回覧され、2μSv/h以下の地域は市民協働、いわゆる町内会単位で実施、しかも汚染類は各家庭で保管と全く酷い話だ。先に説明会が開かれた地域の同僚の話では、こんな重要な説明会にも関らず、汚染を撒き散らした当事者の東電と政府は現れず、市の担当者がこの冊子を読み上げただけで、質疑応答にも答えられず、一体何の会議だったのかと全員が不信感を抱いてしまったそうだ。
町内会規模により上限70万円を限度に道具類の除染費用が支給されるそうだが、我が町内の大部分は老人世帯、こんな作業到底無理なのだ。加害者が責任を回避して被害者に全面押付ける無謀な行為は許されない。原発が憎い!