2日の総会以後,ブログに新規投稿が続き,活性化しております。小生もこの流
れにあやかるべく,土曜日に投稿するはずでしたが,ほんのちょっと遅れてしまいました。お詫びします。
ところで,従来は,司法のニュースを毎日取り上げていましたが,他の投稿が続いていますので,土曜日に,一週間のまとめだけを取り上げたいと思います。もちろん,他に面白い書き込みができるようだと,そちらも書き込みます。(瑞祥)
今週の司法のニュースのうち,目に付いたものでいくつかありました。時節柄,裁判員裁判向けの動きと,法曹人口増に関するニュースが多かったですね。
① 裁判員模擬裁判で,全国の8地裁が同じ想定で殺人事件の模擬裁判をしたところ、判決は無罪から求刑を上回る懲役14年まで、大きく分かれたという結果がでているようです(朝日)。これの評価は分かれるでしょうね。
また,民主党が4日、捜査段階の取り調べの様子を録音・録画して「捜査の可視化」を実現する刑事訴訟法改正案を参院に提出するとのことです。懲役・禁固3年以上の犯罪を対象に、取り調べの全過程の記録を義務づけ、録音・録画のない「自白」供述には証拠能力を認めない内容ということです(朝日)。警察庁も,取り調べの適正化に関する指針策定に向け、有識者による懇談会を設置することを決めたとのことです(時事通信)。岡村勲弁護士,河上和雄弁護士、高井康行弁護士、プロデューサー残間里江子さん、平良木登規男慶応大名誉教授,刑事法専門の前田雅英・首都大学東京都市教養学部長、川出敏裕東大大学院教授などそうそうたるメンバーのようです。裁判員裁判対策というだけでなく,鹿児島の事件や富山の事件などから捜査のあり方が問われているようですね。
② 法曹人口増の関係では,日本弁護士連合会が,旧司法試験に合格して司法修習を今秋終えた約1400人のうち弁護士の未登録者は17人だったと発表したということです(毎日)。また,6日の日弁連総会では,会員が納める月会費1万4000円を「新人」弁護士に限って半額にする会則改正案を賛成多数で可決したのですが,合格3000人計画に反対する立場の出席者から「計画への賛成を見直さずに減額するのは本末転倒だ」といった意見が相次いだとのことです(朝日)。
③ ちょっと,心しなければならないのは,東京地裁で,DV元夫に女性の住所漏らすとの報道です(毎日)。民事訴訟中であり,ミスといえるかどうかの言及は避けますが,裁判所も,公開でない事件では,特に個人情報の管理が必要でしょうね。
④ 裁判に関するニュースでは,薬害肝炎訴訟(大阪高裁)の和解案提示が13日に延期されたとの報道が目を引きました(産経)。当初は,7日までに提示されるようでしたが,救済の範囲について,意見の対立があるほか,諸般の事情が考慮されたようです。今後の動きが注目されます。
⑤ 渋めの記事としては,横浜地裁相模原支部(相模原市)が県内の地裁支部で唯一、重要事件である合議事件を扱っていないことから、地元の弁護士から「司法の地域格差が起きている」との声が上がっているとの記事です(東京)。合議体の問題が取り上げられるのは少なく,記事でも,「一般になじみの薄い問題のため、市民の理解を得にくいのが難点だ。」としています。
| Trackback ( 0 )
|