今日は,司法と離れた話題を一つ。大阪の西成・あいりん地区といえば,労働者の町,簡易宿泊所の町,飛田新地の近くの町として有名ですが,最近は外国の人に人気という記事が産経新聞にでています。これも世界陸上のおかげなのでしょうか。毎日,世界陸上をお楽しみの皆さんに情報提供です。
外国人に大モテ 大阪西成・あいりん地区(産経新聞)
労働者の町といわれる大阪市西成区・あいりん地区の「国際化」が進んでいる。ここ数年でリュックサックを背負った外国人バックパッカーの姿が急増。労働者の高齢化などで店舗数自体は減少する中、3年間で外国人宿泊者の数が約4倍に増えた簡易宿舎もあるという。世界陸上選手権大会のために来日した外国人観光客やメディア関係者の間でも人気を集めており、関係者は「世界陸上を追い風に、あいりん地区を外国人旅行者の町に」と意気込んでいる。
≪世界陸上追い風 低価格が好評≫
JR新今宮駅近くの簡易宿泊所「ホテル中央」。1泊2600円という格安価格ながら、全室でインターネットの利用が可能で、1階ロビーには無料で使えるノートパソコン2台が設置されている。
世界陸上の取材で訪れた米国人ライター、ブライアン・ラッセルさん(48)は「部屋でネットが使えるので競技の合間に仕事もできる。リーズナブルで交通の便もいいし、気に入っている」。マレーシアから観戦に訪れた大学生、ショーン・ティオさん(21)は「インターネットで見つけ、安いので選んだ。和室がとても過ごしやすい」と笑顔で話した。
メーン会場の長居陸上競技場(大阪市東住吉区)まで地下鉄で約10分という地の利に加え、1泊2000円前後の低価格が好評の理由という。
同ホテルなどを経営する「中央グループ」によると、傘下の5つの簡易宿泊所は、大会開幕前日の今月24日ごろから計約600室が予約で満室。このうち数十人が海外から訪れた記者やカメラマン、観客だという。
近くにある簡易宿泊所「ホテル太洋」のロビーも、競技が終わる午後11時ごろになると報道用のパスを首から下げたメディア関係者らでごった返す。浅田裕広取締役(30)は「外国人のお客さんは、例年のこの時期に比べ2~3割多い。急遽(きゅうきょ)、英語を使えるスタッフを1人増員した」。同じ系列の「ホテル東洋」も同様で、両ホテル合わせて260室が、8月に入ったころからほぼ埋まっている状態という。
バブル期には約200軒あった西成区の簡易宿泊所は、労働者の高齢化などが原因で減少の一途をたどり、現在では92軒にまで減少。多くの簡易宿泊所は、施設を改修するなどして外国人の呼び込みに努めてきた。
中央グループでは平成14年から15年にかけて、日本語だけでなく英語と中国語、韓国語のホームページを開設。さらに、各階1カ所の共同トイレを洋式便器にしたり、大浴場とは別に個室シャワーを設けたりした。
山田英範専務(30)は「1人でふらりと宿に泊まり、そこで出会った人と仲良くなるという旅のスタイルが、外国人バックパッカーに合っているのではないか」。16年にはグループ5店舗合計で約9000人だった外国人宿泊者数は、18年には4倍近い約34000人に達したという。
「労働者の町」の国際化が進むなか、業界にとってさらに追い風となった世界陸上。山田専務は「労働者の方だけをターゲットにしていたら、あと10年もすれば営業が立ち行かなくなる。世界陸上の人気を、外国人旅行者の集まる町としてPRしていくためのベースにしていきたい」と話している。
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