日本裁判官ネットワークブログ
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 はじめまして
初投稿する裁判官ネットワーク会員の判事あすなろです。

 昨日は、岡山で、「裁判官爆笑お言葉集」の著者長峰超輝氏をお招きしてトークとディスカッションが行われました。
 会場からもさまざまな発言があり、午後2時から午後5時までの3時間にわたり、休憩もとらずに話が盛り上がりました。
 

「裁判官は弁明せず」というのが私たちの伝統であり、裁判書のみによって説明責任を果たすべきものといわれてきました。

 それはそれで正しい面を持っていると思います。
しかし、裁判官が当事者の言い分に十分に耳を傾け、親身になって身を乗り出して審理をするならば、
そこに必ず、感性が動員されることになり、
悲しみ、喜び、怒り、敬意、感動等が生まれるはずです。
それをすべて覆い隠し、淡々として、無表情で裁判するというのは裁判が人間の営為である限り不自然であると思います。

裁判の場も人と人との関わり合いの場であることは否定できません。
人と人との触れあいによる相互作用が働く場面であり、一期一会の場面であることに変わりはありません。
「法は人なり」です。
裁判官が冷静さと公正を保ちながら、謙抑的に、自らの想いを表現することが必要とされる場面があることを痛感しました。


 今日の午前は、岡山で引き続き裁判官ネットワークの総会が開かれました。
裁判官ネットワークの輪をどのようにして広げていくかが真剣に討議されました。
裁判官懇話会が幕を閉じた今、多くの裁判官が自主的に研鑽し合う場を作らなければ国民に開かれた裁判所への展望は開けません。


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