日本裁判官ネットワークブログ
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1 先頃妻が、ある医師から聞いた話である。わが健康論も大きく影響を受けることになった。その医師は生野菜を沢山食べることの重要性を強調したという。しかしそうはいっても、生野菜を多く摂取するのはなかなか容易なことではない。
2 煮た野菜も多く食べることが大切であるが、野菜を煮ると熱により栄養分が分解されたり、水に溶けてかなり失われる。また低温殺菌されている野菜ジュースなどでも、その加熱によりかなり栄養分が分解されるらしい。これは活用できる有益な情報だろう。。
3 そこで色々と考えてみた。私は5年ほど前からゴーヤジュースを飲んできたが、前述した情報を参考にして、その内容を大幅に改善した。ゴーヤは縦割りし、種などを除去し、約7センチに切断する。リンゴ4分の1個、バナナ2分の1本。それに飲むヨーグルトと豆乳を各150CCを1回分の基本としてきた。最近それに冷凍ブルーベリー1掴み、キューイ2分の1個を加えることにしていた。これをジュースにして飲むのである。とても美味しくて楽しみになっていた。
4 最近は、これに生野菜を加えることになったのである。野菜の種類は、キャベツ、レタス、ピーマン、アスパラガス、ホウレンソウ、春菊、ニンジン、ブロッコリー、ブロッコリースプラウト(芽)などから、約3種類程度を買っておいて、これを加えてジュースにする。コップ2杯位になる。そしてオリーブオイル(エクストラバージン)大匙1杯(約15CC)を加えて1日1回、朝食として全部飲む。それなりに美味しい。野菜を使い切ると、別の種類を買ってくる。
5 この準備として、果物ほか野菜以外の材料は週末に翌週1週間分を購入し、小さく裁断してビニールの小袋に分けて冷凍しておくと便利である。なかなかの優れた健康食品のように思える。
6 更にこれからは、レタスを沢山挟んだハムサンドや野菜サラダを手作りし、意図的に沢山食べることにした。
7 最近のアメリカでの研究によると、週3回以上野菜果物ジュースを飲むと、週1回未満の人に比べて認知症になる確率が4分の1以下に減るそうである。脳細胞を減少させ、認知症の原因となる蛋白質の老廃物であるアミロイドベータを減らす効果があるというのである。
8 私は5年位前に、健康雑誌でブームになっていたことを知ってゴーヤジュースを飲み始め、急に血糖値が下がって正常値になり、その後も正常値を維持している。ゴーヤの苦み成分であるチャランチンがインシュリンと同じ作用をして、血液中の血糖を筋肉に取り込むというのである。血糖値の数値であるヘモグロビンA1Cの値は現在5・6である。6・2までが正常値なので結構低い。新作のジュースが糖尿病と認知症予防の両方の対策になるというのであるから、甚だ愉快である。健康によいという実感もある。
9 私は多くの友人などにゴーヤジュースを勧めてきたが、ゴーヤと聞いただけで恐れをなすのか、ゴーヤジュースのお陰で血糖値が正常値になったという報告を誰からも聞いていない。おそらく本気になっていないのであろう。生野菜をたくさん加えた新ゴーヤジュースがとても美味しいことやその効用を過大に宣伝して、わが国の糖尿病患者と認知症患者を減らしてやろうかと、密かに夢想している昨今である。(ムサシ)



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1 先日、集団的自衛権行使を認める安全保障関連諸法が可決成立した。違憲だという声が強かった法律である。最終的な正確な数字は確認できていないが、途中段階で違憲とする憲法学者が211人だとか、憲法学者の95パーセント以上などと報道された。また私が国会の公聴会やNHKの日曜討論その他の機会に個別的に合憲とする憲法学者や国際法学者の氏名をメモしたところ8人が確認できたが、合憲説の学者はもっと多いということであろう。
2 山口繁元最高裁長官は、「集団的自衛権行使は違憲である。」とされ、安倍内閣は「法治主義とは何か、立憲主義とは何かをわきまえていない。」と厳しく批判された。歴代内閣も違憲だとしてきた内容を、国際情勢が変化し、必要性が強まったという理由で、国会の多数で押し切ったということになる。
3 これらの法律の成立により、今後直接わが国を攻撃することは、これまでよりも困難になるということは理解できるが、自衛隊の海外での活動が活発化することになるようであるので、海外で自衛隊が攻撃される形で戦争に巻き込まれる危険性が増えるのではないかと心配である。
4 私が所属する弁護士会が主催する憲法講演会が平成27年7月末ころ開催された。「戦争法案に反対する市民集会とパレード」と題されており、ある全国紙の論説委員による「日本は戦争をするのかー集団的自衛権と自衛隊」という演題の講演がなされた。その後で約1700人が駅までの約800メートルをデモ行進した。わが夫婦も参加した。当地で行われたデモとしては史上最大規模だということである。
5 また9月中旬には山口二郎法政大学教授の講演会とデモ行進が行われた。私は所要のため、講演会だけに参加した。
6 そして9月中旬には元裁判官75名が法案に反対する意見書を参議院議長に送付したが、わが夫婦もその中に入っている。
7 憲法学者の圧倒的多数が違憲だとしている法案をいくら説明されても理解するのは困難だと考えるのが通常の人の感覚ではあるまいか。憲法学者が指摘しているように、どうしてもこの法律を成立させたいということであれば、憲法違反とならないように、順序としてまず憲法改正をなすべきであったということになるのであろう。国民の立場で思うことは、憲法をしっかり守る政治を行なってほしいということである。私は、各種の問題の意見や結論がどのようであるにせよ、政治家の方々は主権者である国民の声によく耳を傾けて、何が何でも数の力で押し切るということではなく、謙虚な姿勢で政治に取り組んでほしいと思うのである。
8 今後どのような展開になるかは判然としないが、来年7月に予定されている参議院選挙ないし場合によっては平成30年12月に予定されている衆議院選挙が前倒しされて、来年衆参同日選挙になるかも知れないが、国民は一体どのような判断をするのであろうか。期待と不安が相半ばというところであろうか。(ムサシ)
(本稿は裁判官ネットワークの意見ではなく、執筆者の個人的な意見である。)



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     最近,といっても本年1月27日と6月5日のことですが,大阪地裁でGPS捜査について,前者が適法,後者が違法とする興味深い証拠決定が相次いでだされました。しかも,決定文を読むと同一事案で,同一の捜査方法について,共犯者が別の裁判体に係属したため,判断が分かれたようです。
    組織的な窃盗団の事件ですが,前者の合議体は,GPSの精度が低いこと,得られた位置情報を記録として蓄積していないことから通常の張り込みや尾行等と比較してプライバシー侵害の程度が大きくない,機器の取り付けにも重大な違法性はないと判断しましたが,後者の合議体は,本件のGPSは,電波状態の良い場所では,数十メートルの範囲で位置を把握でき,それなりに精度が高い,データの蓄積も可能である,尾行や張り込みと異なり,私有地やホテル内などの位置情報も得られることを考慮すると大きなプライバシー侵害を伴う捜査であり,事前に令状の請求が必要,と判断しました。
     合議体の判断が分かれたくらいですから,この問題は今後も議論が続くと思われますが,私が注目したのは,後者の決定で指摘されている,この捜査方法の極端な保秘という実態です。GPS捜査をしていることは捜査報告書に一切記載せず,位置情報等のメモは捜査終了後に廃棄する,この捜査を行っていることは検察官にも知らせず,そのため裁判所も弁護人の指摘があるまで知らなかった,というのです。裁判所が,これでは「GPSを使用した捜査の適法性に対する司法審査を事前にも事後にも困難にする」と慨嘆するのも頷ける感がします。
    昨今,話題となっているドローンも捜査に利用される時代が近いだけに,科学的機器を用いた捜査の在り方にはいろいろ注意が必要なようです。
                                                                                                      花改め子鉄



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