日本裁判官ネットワークブログ
日本裁判官ネットワークのブログです。
ホームページhttp://www.j-j-n.com/も御覧下さい。
 



1 また年末になった。この1年何をできたかと思うと甚だ不満足である。何とか健康に過ごしたことだけは,一応の満足感がないわけではない。しかし来年は仕事も趣味も健康法ももっと明確な目標を立てて,確実な結果を出したいという思いが強い。

2 先頃ある週刊誌で,医師日野原重明さん(99歳)と元総理大臣中曽根康弘さん(92歳)が対談しておられる記事を拝読した。主としては健康談議であるが,それ以外にもいろいろと話しておられて,面白かった。お二人とも高齢でありながら,健康でかくしゃくとしておられ,参考になることが多かった。健康談義については,マニア風健康論者である私が既に実践していることが多かった。しかし私の超高感度のアンテナが反応し,私の生活習慣を三点で修正することになった。

3 中曽根さんは朝食に納豆を食べておられるという。日野原さんも納豆を推薦しておられた。私も納豆ご飯を食べるように努力してはいるが,毎日確実に納豆1パックを食べることまではできていない。そこで朝食は必ず納豆ご飯にすることに決めた。生卵納豆,大根おろし納豆,白菜キムチ納豆の三種類のご飯を毎朝順番に食べることにしてみようと考えたのである。そうすると大根おろしを3日に1回大量生産することになる。

4 日野原さんは毎日バナナ1本を食べておられるという。中曽根さんもバナナを活用しておられるとのことであった。私もこの半年余りバナナを毎日4分の1食べてきた。それはゴーヤ,バナナ,リンゴジュースを毎日飲んでいる結果であるが,その他にバナナを毎日1本食べることにした。

5 その思考の発展としてとても面白いことを思いついた。高さ直径約10センチの丸いプラスチックの容器を百円ショップで買ってきた。そしてリンゴ2分の1,バナナ1本,みかん1個を一口サイズに切るなどして,この容器を一杯にする。その他季節に応じて,柿,梨,イチゴ,キューイなどを入れることも工夫する。この容器を常時持ち歩き,空腹になると一口食べる。そして毎日寝るまでに必ずこの容器を空にするのである。これはとても名案で,この結果小食でも空腹感に苦しむことはなくなった。

6 日野原さんは毎日野菜サラダを「山のように」食べているといわれる。私も毎日キャベツスライスなど生野菜をたくさん食べているが,「山のように」食べることはとてもできない。しかし日野原さんの言葉に刺激を受けたので挑戦することにした。中曽根さんは,日野原さんの健康法の本のとおりにしているだけだと言われている。私も日野原さんの本を読んでみることにしよう。ノンオイルドレッシングで生野菜を大量に食べることが困難であることは既に実験済みである。この点は宿題となる。

7 中曽根さんは俳句でも有名であるが,最近の作として,「暮れてなお 命の限り 蝉しぐれ」という句を紹介しておられ,なるほどと感心した。(ムサシ)


コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




 当ブログの読者の方々のご意見を尊重し、かつ日本裁判官ネットワークのメンバー,サポーター,ファンクラブ会員の皆さんの意見も取り入れ,下記のとおり,今年の司法10大ニュースを決定しました。事柄の性質上、ニュースをまとめたものもあります。皆さん、ご協力ありがとうございました。(瑞祥)

第1位 大阪地検特捜部検事を郵便不正事件における証拠隠滅被疑事件で,逮捕・勾留の後起訴。同検事の上司2人も犯人隠避被疑事件で,逮捕・勾留の後起訴(9月~)。
☆郵便不正事件では,村木被告人に無罪判決(9月,大阪地裁,確定)。その後の動きが激しく,上記の各事件を受けて、年末には,最高検が検証報告し,大林宏検事総長,伊藤鉄男次長検事が辞職(12月)。

第2位 足利事件,再審無罪判決。佐藤裁判長謝罪。(3月)
☆昨年も,足利事件は、再審開始決定が2位。なお,布川事件の再審公判も開始(7月)。

第3位 裁判員裁判で,「初」判決続く。初の死刑求刑事件に無期懲役判決(11月,東京地裁「耳かき事件」),初の死刑判決(11月,横浜地裁),少年に初の死刑判決(11月,仙台地裁),死刑求刑事件で無罪判決(12月,鹿児島地裁)。 

第4位 明石歩道橋事件で,検察審査会法改正後,初の起訴議決(1月。4月起訴)。
☆その後も,尼崎JR脱線事故で,歴代3社長に(3月),政治資金規正法違反被疑事件で小沢一郎民主党元代表に(10月),それぞれ起訴議決。

第5位 諫早湾干拓訴訟,国の控訴棄却(12月,福岡高裁,湾を閉め切った潮受け堤防の南北2カ所にある排水門を,5年間常時開放するよう国に命じた一審佐賀地裁判決を支持)。これを受けて,菅首相,上告断念。

第6位 違憲,違憲の疑いの判決相次ぐ。政教分離原則違反で,違憲判決(1月,最高裁)。平成21年8月30日投票の衆議院議員選挙の定数不均衡訴訟で,各高裁が違憲等の判決(違憲3つ,違憲状態2つ,合憲2つ),今年7月11日投票の参議院選挙衆議院議員選挙の定数不均衡訴訟で,各高裁が違憲等の判決(違憲1つ,違憲状態4つ,合憲4つ)

第7位 殺人罪などの公訴時効の廃止,期間延長(8月)。

第8位 弁護士殺害事件相次ぎ発生(6月横浜。11月秋田。9月には,和歌山地検内で検事が襲われる事件が発生。)

第9位 再投票で,日弁連会長に宇都宮氏当選(3月)。
☆新執行部の成果か,修習生の給費制,一年延長へ(11月)。

第10位 裁判員裁判1周年,マスコミで各種企画あり。日本裁判官ネットワークも,東大5月祭「日本の裁判制度のこれから」で,裁判員裁判1周年記念企画に参加。(5月)


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




最近,日本評論社から表記の本が出版されました。
日本を代表する良心的裁判官(元職が主体です。)29名が,自分の思いを強烈に吐きだした珍しい本です。
私も執筆者の一人でお薦めするのも気が引けますが,私以外のところを読んでいただければと思います。
もちろん我がネットの方々も多数書かれていますが,そのほかにもこれだけの人材が良く集まって書いたと私も感心しています。
実はこの本は,司法試験受験塾で有名な伊藤塾の代表者伊東真氏が,単なる受験のうまい生徒を育てるのではなく,憲法の精神を生かす法曹を養成したいと考えて設立した「法学館間憲法研究所」というところが,守屋克彦さん(元裁判官,現東北学院大学教授)と相談されて,今回の執筆者にそれぞれ講演を依頼し,講演終了後に集大成した本です。
司法の危機から現在に至るまでの,それぞれの裁判官の感じたことが,いろいろな角度から,かなり本音で語られています。
数が多いので興味を引く題名から読んでみるのも一方法です。
私はこのような本は空前絶後ではないかと感じています。是非どうぞ。

                自分も書いている本をすすめる厚かましい「花」

コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )




当ネットワークのHP(http://www.j-j-n.com/)で、12月号がアップとなりました。

冒頭のj-j-nニュースは以下のとおりです。是非ご覧下さい。

12月号
 師走の月となりました。ブログ上で毎年行っている「司法10大ニュース」の読者の意見募集があります。今年を振り返って,是非ご意見を下さい。
 また,今年は,弁護士が殺害されたり,最高裁判事が現職のまま亡くなるなど,法律家の死が波紋を呼ぶことが多かったようです。このため,オピニオンやSu&Fa からの声などのコーナーで、追悼文等を取り上げています。併せて,前号で投稿していただいた麻田さんが,故井上治典先生の思い出を綴ってくれました。
 その他,裁判員裁判で注目されだした刑罰の執行について,刑事裁判についてのコーナーでいくつか取り上げています。

12月号の新記事

Judgeの目その26 弁護士殺害事件を考える。
平成22年司法10大ニュース候補
弁護士任官どどいつ(40)         
悪魔の法典(21)             
八代英輝弁護士                
無期懲役の受刑者数が新記録         
旭川刑務所視察記               
韓国の国民参与裁判を傍聴してきました    
故井上治典先生の素顔さまざま         
近藤崇晴最高裁判事のご逝去を悼む      
わがB級グルメ道その8「大根の話」     


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 12月16日付け朝日新聞の「耕論」にJネットサポーターの「花」さんが登場しました。全体のテーマは「裁判所の罪」といういささか刺激的なものですが、「花」さんは、「調書裁判」「有罪慣れ」「人質司法」といった言葉で批判されてきた刑事裁判を担当する裁判官の意識に、裁判員からの刺激で、変化の兆しがあると主張しています。「花」さんは、裁判官の意識の関係では、裁判官が健全な感覚を取り戻すために、日本裁判官ネットワークの創設に関与したと当ネットを紹介しています。ほかにも、人事委員会の創設なども主張しています。他に高名な木谷明・元判事(法政大法科大学院教授)や野平康博弁護士(前鹿児島弁護士会副会長)も出ておられます。昨日の新聞を探して、是非ご覧下さい。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




6 しかし薩土盟約は土佐藩主山内容堂の知らないままに成立した。それは土佐藩執政後藤象二郎が京都にいた藩主を説得するために京都に出かけたところ,土佐に帰国した藩主とすれ違ったという偶然の事情による。しかしその後象二郎による藩主の説得は難航し,徳川幕府に恩義を感じており,徳川慶喜と仲のよい藩主を説得することなど,到底不可能と思われる話であった。その頃長州に赴いた龍馬が大政奉還論を唱えたところ,長州の桂小五郎からは,土佐藩主に大政奉還の考えはないではないかとして,「嘘はいけんのお。坂本君。もううろちょろ動き回るんは止めた方がええ。」とまで言われ,今後一切龍馬を相手にしないという態度を取られてしまったのである。

7 しかし龍馬は見事に藩主容堂の説得に成功した。龍馬はまず最新式の銃1000丁を土佐藩に贈呈した。これは万一の戦乱の際,土佐藩を守るためのものである。また象二郎は藩主に,薩長同盟や薩土盟約の立役者が土佐藩士坂本龍馬であることを話していなかった。それは象二郎が龍馬の活躍を妬(ねた)んでいたためであるが,それらの話を象二郎から聞いた藩主が龍馬に会うことになった。そして龍馬は藩主に「大政奉還」の建白書を書いて欲しいと頼んだのである。藩主から「それは直訴かえ。直訴ならそれが受け入れられなければ腹を切らねばならない。」と脅されたが動ぜず,建白書の草案を差し出した。そして藩主から「答えや,坂本!武士も大名も無うなった世の中に何が残るか。」と詰め寄られたのである。龍馬が何と答えるか,ハラハラして見ていると,龍馬は毅然として,「日本人です。異国と堂々と渡り合う日本人です。」と答えたのである。そのくだりは,「土佐の大勝負」として見事に描かれており,この対決はまことに圧巻であった。そして土佐の大勝負は龍馬の勝利に終わり,時代の流れを読むに敏なる英明な藩主が「大政奉還」の建白書を書いたのである。

8 その後間もなく大政奉還が実現し,多くの者に恨みを買った龍馬は京都で暗殺される。幕末の歴史はまことに惜しい人物を失ったことになる。その犯人については諸説があるが,最近出版された「龍馬史」(磯田道史著,文藝春秋社刊)によると,詳細な資料の分析により,京都守護職で合津藩主松平容保の命令でその所属の見廻組の3名により,不意を突かれて斬殺されたことで,犯人についての歴史的な決着がついたようである。

9 「龍馬伝」にはとても感動したが,感動したというだけで忘れてしまうのは余りにも惜しい気がする。その感動の中から一体何を学び,日々の生活の中にどのように生かすことができるか。これはかなりハイレベルな 宿題ということになろう。龍馬は呑気で楽天的で,おおらかなお人良しで,誰からも好かれた。特に女性にもて,何人もの女性を泣かせた罪な男であった。強い正義感と情熱を持ち,先を読む能力に優れていた。発想が柔軟でアイディアマンであった。臆することなく素晴らしい説得力を発揮して,不可能と思えるような困難を次々に切り抜け,時代を動かした。それらの多くは天性の才能に負うところが大きいかも知れない。しかし努力もしたことであろう。法律実務家である我々が龍馬から学ぶとすれば「諦めずによく考えれば,いかなる難事件も見事に解決することが可能であることを忘れるな。」ということになるのかも知れない。(ムサシ)

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




1 この一年間,比較的熱心に「龍馬伝」を見た。日曜日に見ることができる時はテレビで直接見たが,用事などで見ることができない時はDVDにタイマー録画しておいた。そして次の土曜日の再放送までに見ておいて,録画を残しておきたい内容のものだけを選んで,土曜日の再放送を利用して編集録画用DVDにLP録画し直した。今後も時折り見直すことになるだろう。これは名案であった。

2 坂本龍馬については,大学生のころ司馬遼太郎の「龍馬がゆく」を読んだ。感動して読み返したり,そのテレビ放送を見たり,他にも何冊か龍馬の本を購入したりしたので,結構龍馬の「通」だと思っていた。

3 ところが今回の「龍馬伝」では,私の知らない事実が沢山描かれており,とても参考になり,面白かった。また迫力もあり,感動する場面も多かった。坂本龍馬という一人の人間が幕末の歴史を大きく動かしたことを見事に描いていたと思う。それは龍馬という個人の人間的な魅力に負うところが大きいのであろうが,それにしても歴史の中で一個人の力がそこまで大きな力を発揮できるものかと,不思議な思いが残った。

4 薩長同盟については,これまでも大体のことは知っていた。仲の悪い薩摩と長州が,特に長州が薩摩を憎んでいたため,同盟を結ぶことなど当時の状況からは到底思い及ぶべくもないことであったと思われる。しかし龍馬により,西郷も驚いた薩長同盟の提案がなされ,龍馬の人間的な魅力だけでなく,武器を必要とした長州に薩摩が軍艦と銃を提供し,米を必要とした薩摩に長州が米を供給するなど,その状況が巧みに利用されたようである。もっとも米のことは今回出てこなかったかも知れない。薩摩による軍艦と銃の購入については,幕府に対しては,長州を攻撃するためのものであると説明されたようである。それにしても,追いつめられていた長州藩主はともかくとして,よくも薩摩藩主が薩長同盟を決断したものだと思う。

5 次ぎに薩摩と土佐の盟約の成立である。このことは余り知らなかった。土佐は藩祖山内一豊が徳川家康に大恩ある形で,小藩の掛川藩から土佐に移封されたものであり(この経過は「功名が辻」(司馬遼太郎著)に詳しい。),徳川幕府に反旗を翻すなど到底あり得ないことであった。しかし龍馬は巧みに土佐藩の執政後藤象二郎を説得した。その手法は,薩摩と長州が武力で徳川幕府を倒すことを阻止するために,土佐藩が加わることで徳川幕府に大政を奉還させ,土佐が新しい日本を作る要(かなめ)となり,主導権を握ることができると説得し,後藤象二郎をその気にさせたものである。その駆け引きは,男と男の対決として見事であった。(ムサシ)

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




 今年の司法10大ニュース候補を挙げてみました。こう並べてみると,いろいろありましたね。この候補の中で,重要と思われる出来事を,番号だけで結構ですので,3つくらい(例;3,10,19など)挙げていただくとありがたいです。読者の皆さんのご意見も参考にして,司法10大ニュースを年末に最終決定をしたいと思います。
 出来事の感想などを付け加えていただいても,もちろん結構です。

○ 1月
 1 日航が会社更生法適用申請(同月更生手続開始決定,8月更正計画案提出,
   11月更生計画認可)。
 2 政教分離原則違反で,違憲判決(最高裁)。
 3 平成21年8月30日施行の衆議院議員選挙の定数不均衡訴訟で,広島高裁が違憲判
   決(2月大阪高裁(違憲),東京高裁(違憲状態),3月福岡高裁那覇支部(違憲
   状態),東京高裁(合憲),名古屋高裁(違憲),福岡高裁(違憲),4月札幌高
   裁(合憲))。
 4 明石歩道橋事件で,検察審査会法改正後,初の起訴議決(4月起訴)。
 
○ 2月

○ 3月
 5 足利事件,再審無罪判決。佐藤裁判長謝罪。
 6 再投票で,日弁連会長に宇都宮氏当選。
 7 尼崎JR脱線事故で,歴代3社長に起訴議決。
 8 水俣病集団訴訟(不知火会関係),熊本地裁で基本合意成立(10月大阪地  
   裁,11月東京地裁。10月には,新潟水俣病第4次訴訟でも基本合意成   
   立。)。

○ 4月
 9 沖縄返還密約文書開示請求訴訟で認容判決(東京地裁)。
 10 殺人罪などの公訴時効の廃止,期間延長。
 11 大阪母子殺人放火事件で,死刑判決破棄(最高裁)。
   
○ 5月
 12 裁判員裁判1周年,マスコミで各種企画あり。
 13 日本裁判官ネットワーク,東大5月祭に参加。「日本の裁判制度のこれから」 
   と題する企画に,裁判員経験者3人と共に参加。
 14 B型肝炎訴訟,和解協議(札幌地裁)へ(現在も協議中)。 

○ 6月
 15 弁護士殺害事件発生(横浜。11月には,秋田でも発生。9月には,和歌山地検
   内で検事が襲われる事件が発生。)。

○ 7月
 16 相続税・所得税二重課税違法判決(最高裁)。
 17 布川事件再審公判始まる。
 18 婚外子2分の1相続規定事件,最高裁大法廷回付。
   
○ 8月
 19 刑場(東京拘置所)が,報道機関に初公開。

○ 9月
 20 郵便不正事件で,村木被告人に無罪判決(大阪地裁、確定)。
 21 上記事件の関係で,大阪地検特捜部検事を証拠隠滅被疑事件で,逮捕・勾留  
   の後起訴。同検事の上司2人も犯人隠滅被疑事件で,逮捕・勾留の後起訴(9 
   月~)。
 22 株式会社武富士破綻。会社更生手続開始決定申立て(東京地裁。10月同決  
   定。決定後,全国の裁判所で,大量の不当利得返還請求事件が中断。)。

○10月
 23 小沢一郎民主党元代表,政治資金規正法違反被疑事件で起訴議決。
   
○11月
 24 裁判員裁判,初の死刑求刑に無期懲役判決(耳かき事件)。
 25 裁判員裁判で,初の死刑判決(横浜地裁)。
 26 少年の裁判員裁判で,初の死刑判決(仙台地裁)。
 27 検察の在り方検討会議発足。
 28 修習生の給費制,一年延長へ。
 29 柳田法務大臣が辞任。国会軽視発言が原因。
 30 近藤崇晴最高裁判事が66歳で死亡。
 31 7月11日投票の参議院選挙衆議院議員選挙の定数不均衡訴訟で,東京高裁  
   が同日に5判決(4つが合憲,1つが違憲)。12月にも判決相次ぐ(広島高裁、
   東京高裁、広島高裁岡山支部、いずれも違憲状態)

○12月
 32 和歌山弁護士会元会長,横領被疑事件で逮捕。
 33  裁判員裁判,死刑求刑事件で無罪(鹿児島地裁) 
 34 諫早湾干拓訴訟、国の控訴棄却(福岡高裁、湾を閉め切った潮受け堤防の南北2カ
   所にある排水門を、5年間常時開放するよう国に命じた一審佐賀地裁判決を支持)。
   これを受けて、菅首相、上告断念。
35 21,22関係で、大林宏検事総長、伊藤鉄男次長検事が辞職へ。



コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )




 いよいよ師走の月となりました。今年もいろいろありましたね。1月の政教分離原則違反による違憲判決(最高裁)、相次いだ検察審査会による起訴議決、足利事件で再審無罪判決、殺人罪などの公訴時効の廃止・期間延長、刑場(東京拘置所)が報道機関に初公開、郵便不正事件で、村木被告人に無罪判決(確定)、同事件の関係で、大阪地検特捜検事を逮捕・勾留・起訴など大きな出来事があったような気がします。

 今年も、このブログで司法十大ニュースの企画をしたいと思います。ニュース候補は近日中にこのブログに入れますが、司法における今年の重要ニュース、印象に残ったニュースなど、ご意見のある方は、どんどんコメントして下さい。どんな事柄でも結構です。
  

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




 常用漢字表の改定で、「勾」の字が新たに常用漢字となりました。このため、従前新聞紙上等で「拘置」とされていた表記は、法律どおり「勾留」と表記されることになります。

 法律家は、法律をかじったころから、新聞紙上等で、「被疑者が10日間拘置されることになりました」などと報道されるたびに、もやもやとした違和感を持ったものです。刑事訴訟法を学ぶと、「勾留」という用語は、有罪の判決が確定する前の被疑者、被告人を身柄拘束する制度を表す用語として基本的なものであるのに、これを、有罪の判決が確定し、刑の執行を受けるための「拘置」という用語と混同されるような表記の仕方に、つい異議申立てをしたくなるような気持を持つからでした。専門家だけの違和感だ、と批判されそうですが・・・。私は、「勾留」を「拘置」と言い換えられるのは、長年の経験で慣れましたが、「勾留理由開示」を「拘置理由開示」と言い換えられるのには、最後まで違和感を感じたものです。

 今回の常用漢字表の改定で、新聞紙等を見たときの、もやもや感が1つ減りそうで嬉しい限りです。「勾留」のほかにも、今回の常用漢字表の改定で、新聞紙上等で、次のような表記の変更があるそうです。
・覚せい剤→覚醒剤 禁固→禁錮 拘引→勾引 名誉棄損→名誉毀損 わいろ→賄賂
(http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20101130ddm003070111000c.html)

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )