日本裁判官ネットワークブログ
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第1位 非嫡出子の相続分2分の1規定が違憲であるとの最高裁決定。決定の効力について、異例の説示あり。(9月)

第2位 法曹養成制度関係閣僚会議が、司法試験合格者を年間3000人程度とする政府目標を撤回することに決定。(7月)

第3位 平成24年衆議院議員選挙、平成25年参議院議員選挙の各選挙訴訟で、違憲又は違憲状態の高裁判決が続く(衆議院:違憲無効2、違憲有効12、違憲状態2(5月~6月)。参議院:違憲無効1,違憲有効2,違憲状態12(11月~12月))。最高裁は、衆議院選挙について、違憲状態の判決。(11月)

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第4位 性同一性障害の夫(元女性)を父とする嫡出推定を認める最高裁決定。(12月)

第5位 成年被後見人が選挙権を失う公選法の規定は、違憲との東京地裁判決(3月)。同判決は確定し、迅速な法改正で成年被後見人が選挙権を回復(5月)。

第6位 砂川事件で、田中耕太郎最高裁長官(当時)が、判決前に駐日米大使や駐日米主席公使に会い、一審判決の当否や最高裁判決の見通しなどについて言及していたことが米公文書館の秘密文書により判明と報道。(1月、4月)

第7位 明石歩道橋事件で警察署元副署長に免訴判決(時効、2月)、尼崎脱線事故で歴代3社長に無罪判決(9月)。いずれも神戸地裁における検察審査会による強制起訴の事案。

第8位 裁判官ネットによる2回のシンポ成功(2月:地域司法とIT裁判所、11月家事事件改革について)

第9位 性犯罪で被害者の匿名化についてのルールづくりの模索が続く。東京地裁は、「匿名認めるのは、再被害の具体的危険があるときのみ」との見解(10月)。東京地検、被害者の意向を踏まえて、起訴取消し・控訴棄却の事例あり。

第10位 中坊公平元日弁連会長・司法制度改革審議会委員死亡。(5月)

今年もいろいろありましたね。順位についてはご意見がいろいろあろうかと思います。感想やご意見を含めてコメントでお寄せ下さい。



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1 「私は負けない・・郵便不正事件はこうして作られた」(村木厚子著)を読んだ。村木さんは現厚生労働事務次官である。とても恐ろしい本であった。読了後改めて衝撃を受けるとともに,検察に対する強い怒りを押さえることはできなかった。わが国の検察は一体どうなっているのかという思いである。この本では事件の経過が生々しく描かれており,法律実務家としても興味深く読んだが,とても参考になった。この本を読むと,わが国の刑事司法がいかに深刻な状況にあるかについて,暗澹たる思いを抱かせられる。
2 私は大学卒業後旧厚生省で勤務していた。村木さんは旧労働省に入省され,両省は後日統合され厚生労働省になったので,村木さんは私の勤務先の後輩ということになる。尤も私は法曹界を目指して2年足らずで退職したので,村木さんとは面識はないが,事件を知ってから何となく親しみを覚えていた。また村木さんの弁護を担当した弁護士のひとりも,大学のクラブの後輩で顔見知りであったので,私はこの事件に深い関心を持って見守っていたのである。
3 この事件は,障害者団体が低料金で利用できる障害者郵便制度悪用事件で,偽の障害者団体に対し厚労省が障害者団体証明書を発行したというもので,作成権限のある課長ではなく,部下の係長が勝手に作成したという事件である。大阪地検特捜部は現職の厚労省の雇用均等・児童家庭局長(事件当時は他局の課長)を逮捕し,本人の記憶に反する供述調書の作成を強要し,証拠を改ざんしていた。そして無罪判決となったが,検察は控訴もできないままに判決が確定した。また証拠の改ざんに関して担当検事が証拠隠滅罪,その上司2名が証拠隠滅・犯人隠避罪で逮捕起訴されていずれも有罪となった。検察が広く国民から厳しい批判を受けたのも極めて当然の結果であろう。この事件以外にもパソコン遠隔操作事件その他多くの事件で,捜査官の強引な手法が批判されてきた。
4  警察や検察にとって最も大切な役割は真犯人を逃さないよう的確な捜査を尽くすことである。疑わしい被疑者に対して有罪の証明をするために最大限の努力をなすことは当然の責務である。しかし検察官にはまた真実を重んじ無実の者が処罰されることのないように努力する義務もある。被疑者に有利な証拠があって,検察官としても被疑者が無実であるとの心証を得た場合には,捜査官として潔くあるべきであり,本件ではどこかの時点で検察組織として引き返すという判断がなされるべきであったと思われる。ところが現実には被疑者に有利な証拠があってもそれを無視したり,隠匿し時には証拠を改ざんするなどして(改ざんは極めて稀ではあるが),不正な策を弄してまで無実の者を処罰しようと突っ走ることがないわけではない。今回の事件もそれを証明してしまったことになる。それでは「検事失格」ということになろう。そして本件では大勢の検察官が関与していながら,そのような結果になってしまっているが,本件に関与した検察官の心理は一体どのようなものであったのか,不思議な気がする。検察官の奢りや傲慢さを指摘する意見もある。無理な捜査をしてでも功績を挙げたい心境だったのであろうか。
5 この本を読んでも,なぜ大阪地検特捜部が中央官庁の現職局長を逮捕し,惨めに敗北することになったのか,動機は全く分からない。それは著者にも分かっていないからでもある。課長に作成権限のある文書を勝手に単独で作成した部下の係長を処罰すれば足る事件である。係長も課長には話しておらず,自分が勝手にやりましたと検察官に繰り返し述べたのに,なぜ検察庁はかくも間違ってしまったのであろうか。(ムサシ)



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7 私の実験の目的は要するに,キャベツとモヤシを沢山食べる健康法は果たして成功するかどうかを試してみたいということである。手軽に大量に食べることができる野菜としては他に思いつかない。沢山食べても太らないだろう。健康に良さそうであるし,ダイエットにも成功しそうな気がする。
8 何を食べても美味しいという,周囲から多少味音痴かと疑われている私がいうことであるから,余り信用して頂くのも危険というものであろうが,とにかく何となく楽しい気分ではある。一時期甚だ熱心に調理していたが,最近は少しペースを落としている。とにかく茹でキャベツの料理法は一応完成した。味の評価は80点とした。
9 今野菜炒めに挑戦している。キャベツ4分の1個とモヤシ1袋を使う。豚コマや数種の野菜,ゴーヤなども加える。テレビでメモした秘伝の調味料を作って使う。
   私はかなり前「美味しい野菜炒め」作りに挑戦したことがある。以前仕事上別居していたころ購入した数冊の料理の本の該当箇所をカラーコピーしたり,テレビの料理番組を録画し,レジュメに纏めるなどしたうえ,それらを総合して私流の調理法を作成したが,なぜか続かなかった。余り美味しいと思えなかったのである。ところが最近,「茹でキャベツモヤシ」に成功したついでに,まあ味には余り拘らず,キャベツとモヤシを沢山食べる健康法の一環として,野菜炒めに再挑戦しようかと思い直したのである。
10 ところが,たまたま最近のある朝のテレビで,「超弱火で作ると野菜炒めがとても美味しくできる」と放送したのを聞いた。それは,強火で炒めると野菜の水分が出てフライパンの底に溜まるが,点火前のフライパンに油を入れ,具材と調味料全てを加えてよくかき混ぜてから点火する。炎がフライパンに触れない程度の超弱火で約15分加熱すると,格別美味しい野菜炒めができるという耳寄りな話であった。私のアンテナが敏感に反応し,すぐに実験した。調理用タイマーを15分にセットし,オリーブオイルを使用した。確かに美味しく感じられる。野菜の水分が野菜に残るので,シャキシャキ感が強いというのである。中華料理店で大きなフライパンを大きくシャクッて野菜が常時高く宙を舞っているようにしているのも,余り野菜の温度を高くしないための工夫なのだという。なるほどとガッテンした。現時点での野菜炒めは75点としているが,材料の量も決まり,毎回多少の工夫を加えるので,作るたびに美味しくなっている気配である。遠からず得意料理になるだろう。そのうちレバニラ炒めにも挑戦するつもりである。
11 モヤシについては,マーボモヤシや,焼き肉のタレ味のモヤシ炒めも美味しい。千切りキャベツもかなり量を減らして食べている。キャベツとモヤシにはビタミンA(ベータカロチン)とC,食物繊維などが多いそうである。多く食べても太る心配はないし,格別の弊害はないだろう。キャベツから名が付いている胃薬もある位だから,胃にも良さそうであるし,きっと健康法としては二重丸に違いない。問題は沢山食べ続けることができるかということである。「茹でキャベツ」と「野菜炒め」を毎週二品作っていた時もあるが,さすがにウンザリした。ごく最近は交代で週一品ずつ作り,2日で食べ切ることにした。案外名案のように思える。それでもこんなにキャベツとモヤシを食べていると,そのうち見るのも嫌になるかも知れないが,まあ折角良い方法を見つけたのだから,頑張って続けてみて,嫌になったらその時にまた考えれば,きっとよい思案もできようというものである。(ムサシ)



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