日本裁判官ネットワークブログ
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1 今年の正月は,元日から晴れて風もなく,穏やかな日が数日続いた。今年はよい年になるのではあるまいかという期待を抱かせるような天気で,何となく嬉しい気分であった。
2 ところが期待に反していろいろなことが起きた。新年早々に,高校時代からの50年余に及ぶ親交のあった友人が急死し,通夜に参列した。血液のガンだったそうで,発症から約2か月で帰らぬ人になってしまった。
3 それから間もなく,妻の父が老衰で亡くなった。妻の実家である千葉市から引き取って,私の郷里で老人施設の世話になっていた。昨年6月には満百歳の誕生日を迎え,その施設の第1号の超百歳の長寿者として,その施設からも当地の市長からも祝福され,総理大臣の表彰も受けた。長女である妻とその妹夫婦とともに地元の新聞に写真入りで報道された。妻が元気な父と暫くニコニコと会話して間もなく後に,穏やかに息を引き取ったのである。通夜と葬儀が行われた。
4 その後暖冬の筈が急変して,何十年に一度という強烈な寒波にも襲われた。この調子だと今年は余りよい年にはならないのだろうかと不安な気持ちになりかけていたところ,昨年11月に審理不尽のままで強引に終結されていた民事合議事件が再開されることになり,また面倒な遺産分割調停が事務所にとって嬉しい形で成立し,事務所で臨時の懇親会を開催して祝杯を挙げようかという気分になっている。
5 やはりよいこともあれば,そうでないこともあって,光陰矢のごとく時は流れて行くということなのかも知れない。好きな歌人である石川啄木の短歌に,「なんとなく 今年はよいこと あるごとし 元日の朝 晴れて風なし」というのがある。今年が是非よい年になってほしいというのが,誰しもの切実な願いであることは間違いないところである。(ムサシ)



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