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時事散歩Ⅸ 第15回

2021年06月13日 | ブログ
続、五輪強硬開催

 そもそもコロナなどなくても、東京五輪開催反対という人は多い。1度目の東京開催招致では、国内世論が盛り上がらなかったこともあり、招致に失敗したことでも分かる。自由主義だ、民主主義と言って、権力側と民衆では情報の不均衡は明らかで、単なる考え方の違いというだけでなく、世の中の仕組みに関心があり、情報を細かく仕入れる人と、政府のやることは「お上」にお任せという人も多い。近年は国政選挙にあっても投票率は低迷している。誰がやってもの諦めから、政治に無関心層が増えているのだ。

 「菅首相になぜ国民の声はなぜ届かないのか」というリポートも7月号の文藝春秋にあったが、届かないのではなく、そもそも菅首相に自分と異なる国民の意見を聴く気がないのだ。相当傲慢な性格の方と感じる。突然に理由も告げず、学術会議のメンバーの一部を切り捨てて、総合的俯瞰的判断だと嘯く。十分感染が下がっていないときに見切り発車したGoToトラベルキャンペーン(開始したのは前政権官房長官時代)では、感染の増加にも旅行で感染した人の数は僅かであると、どのような解析に基づくものか分からない主張を繰り返してなかなか取り下げなかった。

 国民のための政治と言いながら、やることは自分たちの利権確保の優先が見え隠れする。自身が思いついた「ふるさと納税」や「携帯電話料金の値下げ」、最近では「温室効果ガス2050年実質0」など人気取り政策のアドバルーンは上げる。

 類は友を呼ぶというが、政府の諮問機関などに巣くう人物には同種の輩が多いようだ。「さざ波」論の方は、小泉内閣の頃から頑張っておられて好感をもっていたのだが、傲慢な方の下では地金がでたのか。「世論は間違う」「1920年のオリンピックはスペイン風邪の中、ベルギーは立派にやり遂げた」発言など、選挙が近い政府側の人々も困惑する発言をされた方も小泉政権で頭角を現した。そういえば小泉進次郎氏も菅総理とは相当親しいようで、結婚報告にまず出向いて、官邸前でテレビ報告をなさっていたが、どうもその後ぱっとしない。

 沖縄や北海道の人口当たりの感染者数の多さは、明らかに観光客の流入によるものと思うが、現北海道知事は菅氏の息の掛った方らしく、五輪のマラソン会場提供に文句も言えないようだ。この方うまくいっている時には、テレビのカンブリア宮殿にまで出ていたが、確かに良い方策は政治でも企業でもより多くの人に知って貰うという意味で、テレビ出演も結構だが、行政とは長い目で論じるべきで、部分的な成果でテレビに出るのは、却ってご自身のためにはならないような気がしたものだ。経営者でも、その後凋落された方もいる。

 今回、世論が間違っているかどうかは神のみぞ知ることだが、五輪に関しては、近年やたら競技を増やしたが、ビーチバレーや新体操などIOCのお偉方の趣味(五つ星ホテルで豪華料理を食べながら五輪観戦という噂)で種目に採用されたものか。

 一方で、女性アスリートを性的対象として撮影するカメラマンが問題になったりしているが、陸上女子選手の露出度も近年必要以上に増加しているように思う。より早くの方策とはいえ、注目されてなんぼの世界でもあるのだ。競技種目の増加はスポンサー、推薦国のロビー活動。お金に纏わる疑念だらけの五輪はコロナがなくとも要らないような気になってきた。



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