おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

わたしのたわし

2015-09-16 16:52:15 | 日記

【今日の 清掃具】

玄関先のガレージの床の汚れが目立ってきた。

先日屋上の洗浄に使った高圧洗浄機でも思ったほどにはきれいにならない。

このためたわしで擦ることにしたが、このたわしが安物だったのであろうか、品質が悪く、擦れば擦るほど繊維がちぎれてしまい

汚れを取るつもりがゴミを出す結果になった。掃除具自体がゴミを出すとは本末転倒。

さっそく新しいたわしを買ってきた。

たわしと言えばこれでしょう。「亀の子束子」(かめのこたわし)。

正確には亀の子束子4号(大)と言う

厳かに袋入りである。売り場の隣に並んでいたはだかのたわしは300円を切る値段だったがこれは505円也 高い!

          (上のアンダーラインをはだかのわたしと呼んだキミ、えっちね)

昔聞いた話では、なんでも昔々丁稚の小僧が樽を洗うのに藁ではうまくいかないので棕櫚の繊維を2本の針金に挟んでくるくると回してその全体を輪っかにした、これが当たり、会社を作るまでになった。これが今の「亀の子束子」である。そうだ。

袋にはなるほど「皆様に愛されて100年」と誇らしげに書いてある。

「亀の子束子」と呼べるのは東京都北区滝野川の株式会社 亀の子束子西尾商店が作ったものだけ。という事になる。

同じ形態のたわしはいくらでもあるが登録商標(第393339号など)なので気をつけるように、いいね。


◆ 束子を調べるとこれが面白い。この亀の子束子はパームヤシの繊維を使っているのだが

これは繊維が硬くて洗うものを傷つけやすい。

紀州は昔から棕櫚(シュロ)が多く自生していて箒などの日用品の一大生産地であったそうだ。

この地域で棕櫚を使った束子が生産された。これはパームヤシに比べて柔らかく体まで洗える。

その後棕櫚はパームヤシなどの代替品にとって代わり、棕櫚の採取を行う職人が少なくなったのだそうだ。

今では和歌山県でも棕櫚の生産は殆ど無いそうだ。

◆ その和歌山県海南市に「高田耕造商店」と言う、棕櫚にこだわり続けた「紀州産棕櫚束子」の企業がある

ここのHPも見てみると棕櫚への思いが伝わってきて非常に面白い。

◆ たかがたわし、されどたわし。たわしの世界の奥深いことを知ったのである。

◆ところで「たわし」と言う字を漢字で書けと言われて、すんなり書ける人はどのぐらいいるか

「束子」案外楽な字だが、ワシも(普段から教養が歩いていると自負している)連れ合いも書けなんだ。これをたわけという。

「束子」見れば見るほどたわしとかけ離れてみえちまう字体ですな。