MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

おれは男だ!

2008-03-05 17:19:09 | テレビ番組

森田健作主演の青春ドラマ『おれは男だ!』が

大ヒットしたのは昭和46年。

日曜日夜8時から日本テレビ系で放映されていた。

日曜日の夜に憂鬱な気分になるのは今も昔も同じだろう。

MrK は日曜日午後の『家族そろって歌合戦』が始まると

すでに暗くなっていた(ならば見るなよっ!)。

さらに『笑点』『ヤングおー!おー!』『レッツゴーヤング』

『サザエさん』『ガッツジュン』『美しきチャレンジャー』と

進むにつれ沈鬱度は増していった(ずっと見とんかいっ!)。

しかし、『おれは男だ!』は、ちょっと違った。

沈む気持ちを吹き飛ばしてくれる何かがあった。

今あらためて見ると、ショーもない内容かとも思うのだが…

当時たいがいの家にはテレビは1台しかなく、

またビデオデッキなどもない時代だ。

多くの家庭では、同時間帯はNHKの大河ドラマ優先では

なかったか?

ちなみに昭和46年の大河ドラマは

加藤剛主演『風と雲と虹と』であった(平将門)。

そんな時代、我が家の親は理解があり?、

『おれは男だ!』を見ることができたのである。

(大河は土曜日の再放送を見ていたのかもしれないが)

同番組は、当時の流行語でもあった『ウーマンリブ』旋風と、

そんな時代の男性のあるべき姿を風刺的に描いた

青春ドラマだった。

昭和40年の『青春とはなんだ』から始まった日本テレビ系

青春シリーズはすでにマンネリを迎えていたが、

この番組を機に同シリーズは一気に息を吹き返したのである。

Photo 物語は森田健作演じる小林弘二が

女子生徒が多数を占める青葉高校に転校。

女性上位に圧倒されまくりだった男子生徒が

弘二の率いる剣道部を中心に盛り返し、

徐々にお互いの理解が深まってゆくという展開だ。

まあとにかく、試験前だろうがなんだろうが、

この番組、欠かさず見ていた。

森田健作の異様に高いテンションに載せられ

見終わった時には、不思議とやる気が湧いてきて

勉強せねば!と思ったものだ(単純)。

興奮のあまり、思わず甲高い声で

『よしかわくーん』と叫んだりもした(ヲヲヴァカ)。

『よしかわくん』とは弘二と敵対する女子高生だが

好意を寄せる吉川操のことで、早瀬久美演じるヒロイン。

さほど美人ではなかったが、人気は高かった。

弘二の叔母役には、あの『渡鬼』のタキさんこと

野村昭子も登場(当時すでにオバサン役、長生きだ)。

関係ないが、

この4月から『渡鬼』新シリーズが始まるとか(うんざり〔笑〕)。

ところで、この『おれは男だ!』の中でも、

前エントリーで紹介した茨木のり子氏の詩が

使われていた!

『六月』という詩だが、なかなか良い。

ここに紹介する。

六月

どこかに美しい村はないか

一日の仕事の終わりには一杯の黒麦酒

鍬を立てかけ 籠を置き

男も女も大きなジョッキをかたむける

ああ

どこかに美しい町はないか

食べられる実をつけた街路樹が

どこまでも続き すみれいろした夕暮れは

若者のやさしいさざめきで満ち満ちる

どこかに美しい人と人との力はないか

同じ時代をともに生きる

したしさとおかしさとそうして怒りが

鋭い力となって たちあらわれる

(引用終わり)

今も昔も若者に伝えたいメッセージは

変わることはないのだろう。

本ドラマ終了後、この時間帯には

001 『飛び出せ!青春』、『われら青春』

『俺たちの旅』などへと数年にわたり

青春シリーズが続いてゆくことになるのだが、

残念ながら本作を越える作品は出てこなかったように

思うのだ。(かくして沈鬱な日曜日の夜は続く…)

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2 コメント

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なんて鮮明な記憶!私は『飛び出せ!青春』から見... (yunppi)
2008-03-05 20:33:39
なんて鮮明な記憶!私は『飛び出せ!青春』から見始めたような気がします。
でも『われら青春』が一番好きでした。挿入歌「ヒートは、みーなー一人では~生ーきてゆーけないもーのだからぁ」っていう歌、題名忘れましたけど。あと青春貴族っていう歌・・・アレッ!ドラマの内容はどうだったんだろう?
 でも今でも変わらないのは、同じく日曜の憂鬱です。あの頃は土曜の夕方頃からが楽しかったですね(*^_^*) 
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>yunppiさん (MrK)
2008-03-05 23:59:25
>yunppiさん
中村雅俊のその歌は『ふれあい』ですね。中村雅俊と檀ふみの慶応大学出身コンビの主演で同題の映画(1974年)があり、わざわざ映画館まで行ったっけ。最後に檀ふみが死んでしまう後味悪いストーリーでした。この映画でもしつこいくらいにこの歌が流れていました。
そうそう、土曜の午後から夜が至福の時でした。土曜の夜は『巨人の星』でしたね~。だけど、宿題や勉強など「今度の土日にやってしまえばいい」とか思ってても、結局何もできないまま日曜の夜を迎え、焦るしかなかったような記憶が…やはり日曜の夜はつらかった…
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