エピソード644

アンチヒーロー、ダースベイダーは、死ぬ間
際息子に、マスクを取ってくれ、と言った。
マスクという生命維持装置無しでは死んでし
まう、と躊躇するルークに、父親の素顔を見
せたかったのだ。

ダークサイドに身を投げたのは、家族を守る
ためだったのだという、己が身の宿命をうら
みながら、最後は息子の腕の中で静に息を引
き取った。暗黒のしもべではなく、安らかな
素顔で。

ダースベイダーの呼吸音を真似て叱られた私
は、スペースごっこをやむなく止め、もとか
らの考えていた、河川敷ゴルフでフォームを
直すことにした。そこなら、おもいっきり打
てるから、どのクラブで打っても同じ距離に
なる問題点がわかるんじゃないかな、と思っ
たのだ。

最近は、掌にマメができそれが潰れ、両手の
皮がむけてきて、それが不思議でならなかっ
た。自覚はないが、強く握っている証拠だっ
た。たとえダークサイドに落ちようと、飛距
離が伸びうまくなるならと思っても、野壷に
落ち、○ンコまみれになる程度がほなさんだ。

河川敷が月曜セルフ、周り放題の日を狙って
いく。
暑いのでゆっくりしすぎ、出かけたのが午後
２時ごろだった。思い起こせば、今日はうな
ぎの日だ。本物のうなぎは高いから食べない
ので忘れていた。

かつて宮崎で、巨人軍がキャンプをしたら食
べに来ると教えられた店で食べたことがある。
味はよくわからなかった。
秋刀魚の蒲焼をのせてあっても、たぶん私に
はわからない、そのぐらい私は味音痴だ。お
店には申し訳ないばかりだ。

♪ローソンはママの味♪
という、ほな自作の歌があり、それを口ずさ
みながら弁当を買いに行く。娘は、替え歌
♪ファミマは母の味♪
も作ってあるじゃないと冷やかすが、妻は、
♪防腐剤は僕の味♪
だとするどく歌う。

それが、ここ１年、娘が食事を作ってくれた
ので、食材それぞれに、それぞれ個性的な味
があることを知った。
娘の手料理は美味く、娘が居なくなると、ま
たコンビニ弁当になるなぁ。

河川敷は、猛暑だというのに川風があり、思
ったより涼しそうだった。