![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/7b/2349e1e2de46e32aac85f99438f0d6da.jpg)
kan-haru blog 2008
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都市農業公園
今年も八重桜を観賞したいと探していたところ、足立区の都市農業公園に桜とチューリップが満開というので、4月15日の午後から出かけてみました。
都市農業公園(足立区鹿浜2-44-1 地図参照)は、1984年(昭和59年)に開園した公園です。公園には、東武鉄道西新井駅西口(東武バス)または東口(コミュニテイバス)の何れかから、バスで都市農業公園行に乗ると、終点が公園正門の前です。
・自然環境館
園内施設(公園マップ、航空写真参照)は、河川敷緑地を含めて広さが66,765㎡もあり、正門を入ると正面に自然環境館があり、公園内で見られる情報が展示してあり、常駐解説員から展示の解説や公園の見どころを紹介して貰えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/2c/0c8ed680177601395e7ab087c8db7550.jpg)
自然環境館展示品
・芝生広場
園内には320本の桜が植えられており、自然環境館南の約3000㎡の芝生広場はワシントン市ポトマック川河畔から里帰り(平成15年)した35種97本の「五色桜」によって白や黄色、淡紅色や濃紅色に彩られます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/db/8e638a09ed5d648363b06277260ee696.jpg)
八重桜満開の芝生広場(4月15日撮影)
公園の資料によると、1885年(明治18年)に、江北村(現足立区江北)で荒川(現隅田川)の堤防改修工事が行われ、村民の要望で「紫桜」、「関山」、「白妙」、「鬱金(うこん)」、「墨染」をはじめとして78種類3千本のサトザクラが植えられ桜の名所になりました。それらの花が咲いた風景は、まるで五色の雲をたなびかせた様に見えたので、新聞記者が「五色桜」と表現したところから、荒川堤の桜を「五色桜」と呼ばれるようになったそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/39/4041d1d2e2e8ebc9dcd6e0ca7077c77b.jpg)
満開の鬱金桜 花びらが撓(たわわ)の日暮
・れんげ畑の田んぼ
古民家の長屋門を西に見て南に進むと、公園の水田は一面れんげ畑です。れんげ畑は、昔の田んぼで良く見られ、田植えの前に「すきこんで」肥料にします。れんげは、中国原産の豆科の植物で、農業公園ではこれから田づくり(荒起こし・代かき)をして、5月に田植えを行いイネ作りの体験教室が開かれます。西隣の畑では、ジャガイモやサツマイモづくりの体験教室が実施されます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/34/8821a8786d5419f5c578e5cedca27610.jpg)
水田前の長屋門 古民家前のれんげ畑 開花したれんげ畑
やや強めの日差しの古民家前の田んぼや畑の周囲に彩りを添えた春の草花と満開の八重桜を見ての散策は、素晴らしいものでしたが午後から出てきたので、工房棟や昔の農機具展示室などの施設には寄らずに古民家の見学をしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/a9/a32afd82f1e12b26d019b25d4a56d174.jpg)
れんげや芝さくらなど満開の草花
・古民家
古民家は、元花畑町和井田栄一氏の住宅で有形文化財の指定です。江戸時代後期の建築で、間口八間、奥行五間、屋根は寄棟(よせむね)造りの茅葺(かやぶき)造りの、典型的な田の字型の間取りで、向って右手の入口から入ると土間があり、その奥が台所です。左手には、座敷、部屋、奥などと呼ばれる室があります。天井裏には中二階があり、二か所の武者窓(むしゃまど)風の明り取りがあって、土間から梯子で昇り降りし物置として使用されていました。
安政大地震を経てきた家屋は、何回かの修改築のあとが見られ、台所の改造や南側の瓦葺の庇と、西側に廊下が取りつけられています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/34/d21448e0f9b5be7a57d2cc1ce3e01503.jpg)
元花畑町和井田栄一氏住宅(有形文化財指定)
・長屋門
長屋門は、武家などが長屋一部に門を開いたものですが、江戸時代の後期になると地主農家の中に長屋門を構えるようになりました。増野製作所長屋門は谷中の浅野久右衛門の所有で俗に「谷久門」とも呼ばれ、1897年(明治30年)ごろに建造されたもので、農家の長屋門としては規模の大きな有形民俗文化財指定の門です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/48/ed64b9327ee69eeb4cabfbdae195286b.jpg)
中から見た長屋門 長屋門の郵便受け 長屋門内の資料展示場
河川敷緑地
古民家を見学した後、公園の西側奥に位置する公園の一番高い所にあるレストハウスは、荒川と新芝川に面して見晴らし良く、テイタイム休憩で喉を潤おしてから荒川堤防に上がりました。
平成10年の荒川の堤防強化にともない、都市農業公園に隣接する河川敷も公園と一体的に整備、管理することになり、河川緑地として一般公開されました。
河川敷き花壇には、2万本のチューリップが植えられ、4~5月には見ごろに咲き誇ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/27/c5404ebce71eee6183c24fc8fe412ca8.jpg)
河川敷き花壇の2万本のチューリップ(左・中写真拡大)
土手からの風景を眺めていると、春の日もそろそろ黄昏てきましたので、荒川とも別れを告げ、公園バス亭前のバス通りの八重桜並木に見送られ帰途に付きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/d0/36b9f5515a1c7af48e1e7e802c833bdf.jpg)
黄昏せまる荒川 公園北を流れる新芝川 公園前バス通り八重桜並木
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都市農業公園
今年も八重桜を観賞したいと探していたところ、足立区の都市農業公園に桜とチューリップが満開というので、4月15日の午後から出かけてみました。
都市農業公園(足立区鹿浜2-44-1 地図参照)は、1984年(昭和59年)に開園した公園です。公園には、東武鉄道西新井駅西口(東武バス)または東口(コミュニテイバス)の何れかから、バスで都市農業公園行に乗ると、終点が公園正門の前です。
・自然環境館
園内施設(公園マップ、航空写真参照)は、河川敷緑地を含めて広さが66,765㎡もあり、正門を入ると正面に自然環境館があり、公園内で見られる情報が展示してあり、常駐解説員から展示の解説や公園の見どころを紹介して貰えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/2c/0c8ed680177601395e7ab087c8db7550.jpg)
自然環境館展示品
・芝生広場
園内には320本の桜が植えられており、自然環境館南の約3000㎡の芝生広場はワシントン市ポトマック川河畔から里帰り(平成15年)した35種97本の「五色桜」によって白や黄色、淡紅色や濃紅色に彩られます。
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八重桜満開の芝生広場(4月15日撮影)
公園の資料によると、1885年(明治18年)に、江北村(現足立区江北)で荒川(現隅田川)の堤防改修工事が行われ、村民の要望で「紫桜」、「関山」、「白妙」、「鬱金(うこん)」、「墨染」をはじめとして78種類3千本のサトザクラが植えられ桜の名所になりました。それらの花が咲いた風景は、まるで五色の雲をたなびかせた様に見えたので、新聞記者が「五色桜」と表現したところから、荒川堤の桜を「五色桜」と呼ばれるようになったそうです。
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満開の鬱金桜 花びらが撓(たわわ)の日暮
・れんげ畑の田んぼ
古民家の長屋門を西に見て南に進むと、公園の水田は一面れんげ畑です。れんげ畑は、昔の田んぼで良く見られ、田植えの前に「すきこんで」肥料にします。れんげは、中国原産の豆科の植物で、農業公園ではこれから田づくり(荒起こし・代かき)をして、5月に田植えを行いイネ作りの体験教室が開かれます。西隣の畑では、ジャガイモやサツマイモづくりの体験教室が実施されます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/34/8821a8786d5419f5c578e5cedca27610.jpg)
水田前の長屋門 古民家前のれんげ畑 開花したれんげ畑
やや強めの日差しの古民家前の田んぼや畑の周囲に彩りを添えた春の草花と満開の八重桜を見ての散策は、素晴らしいものでしたが午後から出てきたので、工房棟や昔の農機具展示室などの施設には寄らずに古民家の見学をしました。
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れんげや芝さくらなど満開の草花
・古民家
古民家は、元花畑町和井田栄一氏の住宅で有形文化財の指定です。江戸時代後期の建築で、間口八間、奥行五間、屋根は寄棟(よせむね)造りの茅葺(かやぶき)造りの、典型的な田の字型の間取りで、向って右手の入口から入ると土間があり、その奥が台所です。左手には、座敷、部屋、奥などと呼ばれる室があります。天井裏には中二階があり、二か所の武者窓(むしゃまど)風の明り取りがあって、土間から梯子で昇り降りし物置として使用されていました。
安政大地震を経てきた家屋は、何回かの修改築のあとが見られ、台所の改造や南側の瓦葺の庇と、西側に廊下が取りつけられています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/34/d21448e0f9b5be7a57d2cc1ce3e01503.jpg)
元花畑町和井田栄一氏住宅(有形文化財指定)
・長屋門
長屋門は、武家などが長屋一部に門を開いたものですが、江戸時代の後期になると地主農家の中に長屋門を構えるようになりました。増野製作所長屋門は谷中の浅野久右衛門の所有で俗に「谷久門」とも呼ばれ、1897年(明治30年)ごろに建造されたもので、農家の長屋門としては規模の大きな有形民俗文化財指定の門です。
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中から見た長屋門 長屋門の郵便受け 長屋門内の資料展示場
河川敷緑地
古民家を見学した後、公園の西側奥に位置する公園の一番高い所にあるレストハウスは、荒川と新芝川に面して見晴らし良く、テイタイム休憩で喉を潤おしてから荒川堤防に上がりました。
平成10年の荒川の堤防強化にともない、都市農業公園に隣接する河川敷も公園と一体的に整備、管理することになり、河川緑地として一般公開されました。
河川敷き花壇には、2万本のチューリップが植えられ、4~5月には見ごろに咲き誇ります。
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河川敷き花壇の2万本のチューリップ(左・中写真拡大)
土手からの風景を眺めていると、春の日もそろそろ黄昏てきましたので、荒川とも別れを告げ、公園バス亭前のバス通りの八重桜並木に見送られ帰途に付きました。
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黄昏せまる荒川 公園北を流れる新芝川 公園前バス通り八重桜並木
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