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kan-haruの日記

イベント 外国人邦楽演奏 インターナショナル邦楽の集い2008

2008年07月16日 | イベント
kan-haru blog 2008 
 
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インターナショナル邦楽の集い
今年も「インターナショナル邦楽の集い」が、東中野の梅若能楽学院会館(中野区東中野2-16-14)で6月1日に開催されましたので、4年連続で鑑賞してきました。
このインターナショナル邦楽の集いは代田ナショナル長唄会の主催によるもので、集いの特長は日本留学の外国人の方が長唄、箏、仕舞、尺八などの邦楽に魅せられて、ボランティアのプロの先生の指導を受けて、半数の方は初心者でありますが日本人以上に古来の古典芸を理解して出演して、学習の成果を見せてくれます。

 出場者が作成のパンフレットとプログラム(拡大)

演奏の出演者は、外国人と共に邦楽を愛する常連の邦人と、邦楽指導の先生や子弟などで、幅広い曲目の演奏が聞かれ、今年で2001年以来7回目の開催です。
この邦楽の集いを知ったのは、仕事上の異業種交流会のメンバーの1人が常連の出演者で、2004年の本願寺ブデイストホール、2005年梅若能楽学院と、2007年青山鉄仙会能楽堂での講演(「イベント 外国人邦楽演奏 インターナショナル邦楽の集い その1、2」参照)と続き、今回も異業種交流会のメンバーと一緒に鑑賞し、外国人の堪能ぶりには、日本人以上であることで毎回感心させられています。

インターナショナル邦楽は、邦楽指導の大学の先生やプロの方の指導と出演・助演はボランティアで成り立ち、当日配布のプログラムやパンフレット、入場券のデザインは、交流会のメンバーの演奏者の豊嶋さんがデザインの職を活かしてお手の物で作られたもので、素晴らしい出来映えの一部を掲載しました。

 インターナショナル邦楽の集い2008 オープニング(:梅若能楽学院能楽堂、中:出演者登場、:オープニング挨拶)

第一部
開演は午後3時からで、途中10分の休憩をはさみ一部(プログラム)、二部構成の演出で客席は満員です。時間と共に最初の演題の長唄「雛鶴三番叟」の出演者総勢23名(内外国人12名)の登場です。演題の紹介は、出演者が交代で行い、日本語と英語の二ヶ国語で行います。三番叟は、前半と後半に分かれ、翁と千歳との踊りと三番叟の踊りが入ります。

 長唄「雛鶴三番叟」(左:出演者による日米語の演題解説、:雛鶴三番叟)

邦楽の集いは、代田インターナショナル長唄会・西村真琴の主催ですので長唄が中心となり、それに仕舞(能)、箏・尺八、笛のプロの達人のゲスト出演が加わった構成で、箏と尺八は外国人の演奏です。二つ目の演題の尺八「月夜の剣士」のは、ブルース ヒユーバナーの演奏で外国人として初めて芸術大学修了した琴古流尺八の奏者です。

 尺八「月夜の剣士」(左:日米語による演題解説、:尺八「月夜の剣士」)

次の演題の仕舞は、能の曲の一部を能面や能装束を着けずに、囃子もなしで地謡をバックに舞います。地謡は、梅若万三郎門家で能公演会「ぬえの会」主宰の八田達也と鈴木啓吾、長谷川晴彦で、外国人の4人が踊ります。また、交流会の豊嶋さんが、初めて仕舞に挑戦しました。

 地謡をバックに舞う仕舞(:初挑戦の仕舞「小袖曽我」)

次のプログラムは、箏・尺八の合奏でブルース ヒユーバナーと箏奏者カーティス・パターソンとの共演で、八橋検校(1614-1685)作曲の「みだれ」などを合奏で聞かせてくれます。箏奏者は、外国人として初めてNHK邦楽技能者育成会を卒業し、沢井忠夫、一恵師の門下生として師事し、広いジャンルのアーティストとして活動しています。

続いて、長唄と長唄メドレーの演奏で、外国人が三味線に10人、笛に6人、小鼓に6人が出演して「越後獅子」などの名曲が演奏されました。

 箏・尺八合奏と長唄メドレー(:素晴らしい外国人コンビの箏・尺八の合奏、:長唄「いきおい」 、:長唄メドレー「蜘蛛の拍子舞」)

第二部
休憩後の第二部(プログラム)の演目は、最初の箏曲アンサンブルで、箏・尺八合奏演奏の両者のリーダーの下に箏7人(内外国人2人)で、十七弦とⅠの箏、Ⅱの箏が織りなす三重箏曲の競演です。

 十七弦とⅠの箏、Ⅱの箏と尺八が織りなす三重箏曲(写真拡大)

午後の二番目に、外国人5人が出演の三味線で長唄「石橋」をはさみ、続く仕舞は八田達弥親子の出演で、光弥、和弥兄弟の熟達した演技が見られました。

 八田達弥親子共演の仕舞(:八田光弥君の「猩々」、:八田和弥君の「嵐山」 、:仕舞「弱法師」八田達弥)

次の笛演奏は、人間国宝福原流宗家四世寶山左衛門師と重要無形文化財江戸里神楽の四世若山藍胤雄師に師事し、東京芸術大学大学院修士課程修了の福原流笛方の福原寛による独奏で、能管(日本の竹製の横笛)による「春潮」と篠笛による「汐まねき」を聞かせて貰いましたが、何時聞いても第一人者の笛の音は素晴らしいものでした。

 福原寛の能管と篠笛の世界(写真拡大)

インターナショナル邦楽の集い2008の最後フィナーレは、八世杵屋正治郎作曲の長唄「元禄花見踊り」で、外国人の出演が唄に2人、三味線に6人、笛1人が参加して、総勢29人による素晴らしい演技で華やかな演出でした。

 フィナーレの長唄「元禄花見踊り」(写真拡大)

フィナーレの後に箏のバック演奏が入り、本日の出演者が舞台に総出で、主催者西村真琴の挨拶にて2008年外国人邦楽演奏の幕を閉じました。

 エンディング(:エンディングの箏の調べ、:エンディングの勢揃い、:主催者西村真琴の挨拶)

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