通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

西国街道(旧山陽道) その17

2014年05月08日 | 見て歩き
~大頭神社(おおがしらじんじゃ)・妹背の滝(いもせのたき)~





「前回は、一里塚跡・今川貞世(了俊)の歌碑から大頭神社を紹介したんじゃけど…」

「今日は、大頭神社と妹背の滝。西国街道からは外れるんじゃが、立ち寄ってみることにした」







「大頭神社の入り口には、妹背の滝を紹介した石碑が建ててあるんじゃの」

「夫婦滝、雌雄滝といろんな呼び方があるんじゃね」

「古くはそう書かれとって、1913年(大正2年)ころから妹背の滝と呼ばれるようになったそうじゃ」

「へぇ」

「「妹背」いうのも、「妹(いも)」と「背(せ=夫)」、つまり「夫婦」という意味なんじゃの」

「なるほどね」









「神社の中には、報国神社がある」







「別鴉橋(べつあばし)を渡って拝殿(はいでん)へ」

「「鴉」って何?」

「「鴉」いうのは「烏(カラス)」のことじゃの」

「「別鴉」ってことは、ここで烏が別れるっていう意味?」

「烏はもともと神の使いと考えられとって、厳島神社(いつくしまじんじゃ)の姫神様が鎮座する場所を探して厳島の浦をまわったとき、先導したのが神烏(ごがらす)じゃったんじゃ」

「厳島の弥山(みせん)には神烏が住んどるんじゃったよね」

「大頭神社では、「烏喰祭(とぐいさい)」いう特別な神事をされよった。弥山におられる神烏が4羽、この大頭神社にやって来た後、子どもの2羽は弥山に残り、親の2羽は紀州熊野旅立つというものじゃそうな」

「それで「別鴉」っていうんじゃね」









「大頭神社は、厳島神社の摂社(せっしゃ)として、推古天皇11年(603年)によって建てられたんじゃの」

「ということは、…1411年の歴史があるんか」

「もともとは、今より海側の郷桑原というところにあったんじゃが、1913(大正2)年に今の場所に遷座(せんざ)されたそうじゃ」

「大頭(おおがしら)いう名前は?」

「伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が火之迦具土神(ひのかぐづち)を斬った時、その首が大山祇命(おおやまつみ)になり、その大山祇命を祀っとるところから「大頭」いう名前になったということじゃそうな」

「大頭神社では、ほかにどんな神様を祀っとられるん?」

「大山祇命のほかに、国常立命(くにのとこたちのみこと)、佐伯鞍職命(さえきのくらもとのみこと)の3柱じゃの」

「佐伯鞍職って、どっかで聞いたような名前じゃけど?」

「推古元年(593年)に厳島神社を創建し、初代神主になった方じゃ」







「拝殿正面には、全国でも珍しい3体の龍の彫刻がある」









「ここの狛犬(こまいぬ)は筋肉質でメリハリがついて、ええ感じじゃった」

「吽(うん)像は角が生えとるんじゃね」







「阿(あ)像の後ろには雌滝(めんだき)が見える」







「妹背の滝には、雄滝(おんだき)と雌滝(めんだき)の2つがあるんじゃの」

「雄滝は高さ30メートルで、雌滝は高さ50メートルあるんじゃね」







「これが雌滝(めんだき)か」

「高さ50メートルいうたら、ゴジラの身長と同じじゃの」

「はぁ?」

「あと、ウルトラマン80(エイティ)、ウルトラマンレオの弟アストラの身長と同じなんじゃ」

「もののたとえとはいえ、滝の高さとゴジラを比べるのはどうじゃろか?」






「神社の裏手にまわって、右手に見える幾千代橋(いくちよばし)を渡って行くと…」







「雄滝(おんだき)がある」

「おぉーっ、迫力あるねぇ」







「ここで昼食をとることにした」

「滝の近くにはマイナスイオンもたくさんあるし、ええんじゃない」





↓大頭神社については、こちら↓

大頭神社 公式サイト  広島県廿日市市 妹背の滝鎮座





訪問日:2014年4月26日





【参考文献】

梶本晃司、蒲田知美『ひげの梶さんと西国街道を歩こう!広島県内コース (ひげの梶さん 歴史文学探歩シリーズ3)』南々社 2003年

下中邦彦/編『日本歴史地名大系第35巻 広島県の地名』平凡社 1982年

三浦正幸/監修、藤井由美『ひろしまのパワースポット社寺&ご利益巡り』南々社 2012年

大頭神社パンフレット

「廿日市市大野の史跡・名所・歴史」カキナビ






「今日は、大頭神社(おおがしらじんじゃ)と妹背の滝(いもせのたき)について話をさせてもらいました」

「次回は、大頭神社から高庭駅家跡(たかにわのうまやあと)・濃唹駅跡(のおえきあと)までを紹介する予定じゃ。ほいじゃあ、またの」
コメント
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