通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

冬至 二十四節気(その22)

2012年12月21日 | 季節の話題
「今日は、二十四節気(にじゅうしせっき)の一つ「冬至(とうじ)」じゃの」

「ひとつ前の大雪(たいせつ)は、12月7日じゃったね」



冬至(とうじ)は、二十四節気の第22。
十一月中(旧暦11月内)。

現在広まっている定気法では太陽黄経が270度のときで12月22日ごろ。
恒気法は節気を冬至からの経過日数で定義するが、基点となる冬至は定気と同じ定義である。
定気と恒気で一致する唯一の節気である。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とし、日のほうは冬至日(とうじび)と呼ぶ。

期間としての意味もあり、この日から、次の節気の小寒前日までである。

西洋占星術は、冬至を磨羯宮(やぎ座)の始まりとする。

(「冬至」ウィキペディア)




「冬至といえば、一年で昼がもっとも短く、夜がもっとも長い日」

「文字どおり、「冬に至る」日じゃのう」

「冬至が過ぎると、昼が少しずつ長くなっていくんよ」

「毎日、「畳の目が一目ずつ伸びる」という言い方もあるんじゃの」

「へぇ。うまい表現をするもんじゃね」

「一陽来復(いちようらいふく)という言葉もある。これは、陰の気がきわまって陽の気にかえるという意味なんじゃ」

「少しずつ弱くなっていた太陽の力が、冬至を境にふたたび強くなると…」

「太陽が復活する、というところから、キリストが復活する、という話になったんじゃ。クリスマスの起源も、もとはユールと呼ばれる冬至祭じゃったんじゃの」

「そういえば、クリスマス(12月25日)と冬至(毎年12月22日ごろ)は、日にちが近いよね」

「太陽の力が弱くなるということは、ウルトラマンの力も弱くなるということじゃ」

「…えっ!?」

「たとえば、『帰ってきたウルトラマン』の第37話「ウルトラマン夕陽に死す」(1971年12月17日放送)。ナックル星人とブラックキングに敗れたウルトラマンが、円盤につながれた巨大な十字架はりつけにされてしまうんじゃ。これも、太陽の力が弱って、ウルトラマンの力が弱っとったせいじゃ」

「そりゃ、全然関係ないと思うよ」





「冬至に食べるものといえば、かぼちゃじゃね」

「かぼちゃは、南京(なんきん)とも言う。冬至には「ん」がつくものを食べるのがええと言われとるんじゃの」

「ほかには?」

「金柑(きんかん)や銀杏(ぎんなん)、人参(にんじん)、蓮根(れんこん)、うどん。うどんは、一説によると「うんどん」と呼ばれとったころもあるそうじゃ」

「あとは、ゆず風呂じゃね」



日本では、江戸時代頃より冬至に柚子を浮かべた湯舟に入浴する習慣がある。
「ゆず湯に入れば風邪を引かない」と言われている。
冬至の日において、柚子湯を用意する銭湯もある。

(「柚子湯」ウィキペディア)




「ゆず(柚子)には、こんな効能があるんじゃと」


体があたたまる

かぜを引かない

霜焼けにならない

香りで心がやすまる






「最後に、今日という日(2012年12月21日)について触れておかねばなるまいのう」

「あぁ。マヤ暦による、2012年人類滅亡説じゃね」

「マヤ文明では、5126年で一巡する循環暦(じゅんかんれき)を使うとって、この暦が一巡するのが今日、2012年12月21日になるそうじゃ」

「テレビじゃ、「終末の予言は書かれていない」とか、「今年の5月に、12月21日以降の暦が見つかった」とか言いよったよ」

「ノストラダムスの大予言を経験しとるんじゃけぇ、もちっと客観的な判断できるんじゃないかと、わしゃ思うんじゃがのう」

「なんで、こんなに広まったんじゃろうか?」

「社会に対する不安、というのが一番なんじゃろうの。五島勉(ごとう べん)の『ノストラダムスの大予言』が発行された1973年(昭和48年)は、第四次中東戦争でオイルショックが起こった年じゃったんじゃ。あと、公害問題もあったしの」

「オイルショックかぁ。トイレットペーパーの買い占めがあったよね」

「わしの家はまだちり紙を使いよったんよ。「世間様は、トイレットペーパーなんて高級な紙を使いよってんじゃのう」と思うたのは、わしだけじゃったんかのう」

「うちはトイレットペーパーじゃったけどね」

「あと、ガソリンも高うなって、燃費のようなかったマツダのロータリーエンジンは売れんようになってしもうたんよの」

「小松左京(こまつ さきょう)の『日本沈没』もこのころじゃなかったっけ?」

「『日本沈没』の小説が発行されて、映画が封切られたのも、アメリカ映画『ポセイドン・アドベンチャー』が日本で封切られたのも、この年(1973年)じゃ。『ノストラダムスの大予言』が映画化されたのは、翌年の1974年(昭和49年)じゃの」

「このころはパニック映画が流行(はや)ったんじゃね」

「1974年といえば、『宇宙戦艦ヤマト』のテレビ放送が始まった年。ヤマトでは、遊星爆弾によって赤茶けた姿になった地球の姿が出てくるよの。ヤマトは、公害と終末論という世相を意識して作られとって、赤茶けた地球の姿は終末論を見事に映像化しとるんじゃ」



今年、『ポセイドン・アドベンチュア』というアメリカ映画が大ヒットした。
転覆した豪華客船の中から、僅か数人の男女が、奇跡的に脱出、生還する物語である。
ヒットの理由は、転覆した船という、時代の終末を象徴する状況から、人間が脱出できる可能性を示したことにあると思われる。

今の日本は、地震ブームである。
(略)
このブームは単に科学的根拠に発するだけのものではない。
私たちの生活の行き詰まりが、世直し願望という形で、反映しているのだ。

(宇宙戦艦ヤマト 企画書)






「今日は、二十四節気の一つ、冬至について話をさせてもらいました」

「余計な話もまざってしもうて、すまんかったのう。次の小寒(しょうかん)は来年(2013年)1月5日じゃ。ほいじゃあ、またの」
コメント
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