はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

藤子ファンを作ろう

2014-11-24 10:35:17 | 藤子不二雄
 今回のエントリ、タイトルを見て「なんのこっちゃ」と思われた方もいるかもしれない。

 事の起こりは、母からの電話だった。あれは、2年くらい前だったろうか。いきなり「要らない『ドラえもん』はないか」と尋ねてきたのだ。
 何のことかわからないので、よく聞いてみると、親戚の子(私の従兄弟の子)のK君が、家にあるてんとう虫コミックスの『ドラえもん』全巻を読み尽くしてしまい、新たな未読の『ドラえもん』を欲しがっているというのだ。さらに詳しく確かめてみたところ、K君の持っているてんコミドラは、元々従兄弟が読んでいたもので、藤本先生の生前に出た全45巻(若干の欠けはあるらしい)のみとの事だった。

 そこで、私が思い出したのが『ドラえもん プラス』だ。てんコミ全45巻に未収録のエピソードを集めた「ドラえもんの新刊」として出たこのシリーズ、発売時には小学館も盛り上げたかったのか、通常版に加えてキーホルダーの付いた特装版も出た。そして、私は通常版と特装版の両方を買っていたのだった。
 特装版は封も切っておらず、本棚の肥やしとなっていたのでちょうどよいと考えて、この際K君にあげてしまうことにした。色々考えた末、まずは1・2巻をあげた。これは、K君に妹がいるので形式的には一人一冊ずつとした方がいいだろうと考えたからだ。妹はまだ小さいので、実質的にはK君に2冊あげる事になるのだが。
 そして、K君に『ドラえもん プラス』をあげた結果は、非常に喜ばれて反応は上々だった。それでは次は残りの3~5巻もあげるかと思って、ちょっと考えた。このまま『ドラえもん プラス』をあげるのは簡単な事だが、それで終わっては『ドラえもん』以外の作品に触れる機会がなくなってしまうのではないか。ここは一つ、『ドラえもん』以外の作品をあげて、藤子作品の面白さを教えてあげた方がいいのではないか、と。
 それでは、どの作品をあげるかと考えて、すぐ決まった。『ポコニャン』だ。私自身が小学校低学年の頃、『ドラえもん』と並んで愛読してあこがれた作品で、『ドラえもん』が好きなら間違いなく気に入るだろうと思った。と、言うわけで古書店でぴっかぴかコミックス版『ポコニャン』全3巻を購入して、K君にあげたのだった。
 首尾は上々で、K君は『ドラえもん』以外の藤子作品の面白さにも目覚めてくれたようだった。その後、今年夏には『ドラえもん プラス』3~5巻を、そして秋には何か毛色の変わった作品をと考えて『ウメ星デンカ』(てんコミ)全3巻をあげた。まったく、こんなに気前のいい親戚のおじさんはそうそういないぞと、自分でも思う。これもひとえに、K君に藤子作品の面白さを可能な限り味わって欲しいからだ。
 こうして「藤子ファン教育」(と言うほどの物ではないが)を続けてきた甲斐があって、K君は誕生日(9月)のプレゼントとして「藤子・F・不二雄ミュージアムに行きたい」と言いだし、この年末に家族でFミュージアムに行く事になったそうだ。このまま、K君が熱心な藤子ファンとなるかどうかはまだわからない。いまはただ、思いっきりミュージアムを楽しんできて欲しいと、願うばかりだ。

 ところで、私がK君に本をあげるとき、気をつけている事が一つある。それは、「完全な単行本=F全集はあげない」と言う事だ。はじめから完全な物を手に入れてしまうと、後から未収録などを読む楽しみがなくなってしまう。それはそれで寂しい事だ。だから、あえて抜けのある単行本を渡すようにしている。
 今、私の手元にはいずれK君にあげる予定の『モジャ公』があるが、これも当然(?)小学館コロコロ文庫版だ。未収録の「不死身のダンボコ」や連載第2話を読みたくなったら、ぜひ自分の力で全集版を手に入れて欲しいと思っている。それはそれとして、『モジャ公』を読ませるのは何歳くらいがいいかなあ。元が「週刊ぼくらマガジン」連載だから、対象年齢は低いはずなんだが、実際に読むとそうは思えないしな。あと一年くらいは寝かせておくか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。