・「ミス・ドラキュラ」第1巻(ブッキング)
先月末には既に購入していたが、何となく取り上げるタイミングを外してしまった。
ちなみに、普段よく行く書店数軒では、いずれも置いておらず、名古屋駅前の某店でやっと見つける事が出来た。藤子作品とは言っても、知名度の低い復刻作品となると、なかなか一般書店には出回らないようだ。
私は、初刊単行本の奇想天外社版を持っておらず、本作は「ネオ・ユートピア」会誌の復刻で、単行本未収録作品を何本か読んだだけだった。よって、第1巻収録作品は、全て今回初めて読んだのだが、A先生お得意の「変身」もので、しかも脂の乗っていた昭和50年代前半の作品だけあって、面白かった。1話が4ページなので気軽に読めるのもいい。話のパターンは、毎回ほぼ一定だが、それだけに逆に安心して楽しめる。全て1話完結なのだとばかり思っていたので、海外旅行や赤ん坊(切人?)のエピソードなど、連続している話もあったのは意外だった。
今回の「ミス・ドラキュラ」や藤子不二雄Aランドなど、復刊ドットコムは、A作品の復刊では実にいい仕事をしている。この調子ならば、他の作品についても期待が持てそうだ。まずは、交渉に入っている「さすらいくん」の行方を見守りたい。コミック・スーリ版は持っているが、この作品にも単行本未収録エピソードが結構あるので、ぜひ完全収録で復刊して欲しいものだ。
・「新編集 オバケのQ太郎」第6巻(中央公論社)
先月下旬に入手。この巻は、てんコミ未収録作品が多いのでお得感がある。
初読エピソードの中では、「ようこそオバケの国へ」には、色々な意味で驚いた。雲の上にあるオバケの国は、明らかに「のび太と雲の王国」の原型だろう。うそをついたり人をきずつけたりできないオバケが、地上から雲の上に逃げ出したと言うエピソードも「雲の王国」で語られた神話に酷似している。既読の方には、何を今更と思われる話題だろうが、私にとっては衝撃の新事実だ。
他には、オバQが服のおしゃれに目覚める「ニューモードを着よう」が、面白かった。よっちゃんのおじさんのデザインした「自由服」のバカバカしさは、実に素晴らしい。百目ルックもインパクトがあった。
・「新編集 オバケのQ太郎」第10巻(中央公論社)
今月3日に入手。これで、FFランドのオバQは残り三冊で揃う。
本巻では、何と言っても巻頭の「ぼくらのゴーストタウン」が印象的だった。比較的身近なネタを扱う事の多い「オバQ」の中で、太平洋戦争中に地下に作られたもう一つの街が存在すると言う設定は、異彩を放っている。「身近な異世界」のエピソードは、大長編ドラの15年前に、既に描かれていたのだ。
本話における「子供だけの町」の設定は「ベラボー」に受け継がれているし、無人の町のイメージは「のび太と鉄人兵団」の鏡面世界を連想させられる。後の作品への影響という点でも、見逃せない作品だ。
他には、「苦しみよこんにちは」「テーマソングを歌おう」などが、特に面白かった。正太に作詞の才能があるとは知らなかった。藤子両先生の詞はイマイチのようだが。
それにしても、6巻共々思った事だが、てんコミ未収録作品にも面白い作品はたくさんあるのに、それらが容易に読めない状況であるのは、実に勿体ない。曽我町子さんが亡くなられて、懐かしいオバQの原作漫画を読もうと思った人がいても、新刊では手に入らないのだ。オバQほどの大ヒット作品が、傑作選のてんコミですら古書店でプレミア価格になるような状況は絶対に間違っている。
この状況は早く改善されて欲しいが、まずは残り三冊を早く手に入れたい。当面復刊の見こみがないのだから、FFランドを集めるしかない。しかし、揃ったら揃ったで、今度は単行本未収録作品に手を出す事になるだろうなあ。
先月末には既に購入していたが、何となく取り上げるタイミングを外してしまった。
ちなみに、普段よく行く書店数軒では、いずれも置いておらず、名古屋駅前の某店でやっと見つける事が出来た。藤子作品とは言っても、知名度の低い復刻作品となると、なかなか一般書店には出回らないようだ。
私は、初刊単行本の奇想天外社版を持っておらず、本作は「ネオ・ユートピア」会誌の復刻で、単行本未収録作品を何本か読んだだけだった。よって、第1巻収録作品は、全て今回初めて読んだのだが、A先生お得意の「変身」もので、しかも脂の乗っていた昭和50年代前半の作品だけあって、面白かった。1話が4ページなので気軽に読めるのもいい。話のパターンは、毎回ほぼ一定だが、それだけに逆に安心して楽しめる。全て1話完結なのだとばかり思っていたので、海外旅行や赤ん坊(切人?)のエピソードなど、連続している話もあったのは意外だった。
今回の「ミス・ドラキュラ」や藤子不二雄Aランドなど、復刊ドットコムは、A作品の復刊では実にいい仕事をしている。この調子ならば、他の作品についても期待が持てそうだ。まずは、交渉に入っている「さすらいくん」の行方を見守りたい。コミック・スーリ版は持っているが、この作品にも単行本未収録エピソードが結構あるので、ぜひ完全収録で復刊して欲しいものだ。
・「新編集 オバケのQ太郎」第6巻(中央公論社)
先月下旬に入手。この巻は、てんコミ未収録作品が多いのでお得感がある。
初読エピソードの中では、「ようこそオバケの国へ」には、色々な意味で驚いた。雲の上にあるオバケの国は、明らかに「のび太と雲の王国」の原型だろう。うそをついたり人をきずつけたりできないオバケが、地上から雲の上に逃げ出したと言うエピソードも「雲の王国」で語られた神話に酷似している。既読の方には、何を今更と思われる話題だろうが、私にとっては衝撃の新事実だ。
他には、オバQが服のおしゃれに目覚める「ニューモードを着よう」が、面白かった。よっちゃんのおじさんのデザインした「自由服」のバカバカしさは、実に素晴らしい。百目ルックもインパクトがあった。
・「新編集 オバケのQ太郎」第10巻(中央公論社)
今月3日に入手。これで、FFランドのオバQは残り三冊で揃う。
本巻では、何と言っても巻頭の「ぼくらのゴーストタウン」が印象的だった。比較的身近なネタを扱う事の多い「オバQ」の中で、太平洋戦争中に地下に作られたもう一つの街が存在すると言う設定は、異彩を放っている。「身近な異世界」のエピソードは、大長編ドラの15年前に、既に描かれていたのだ。
本話における「子供だけの町」の設定は「ベラボー」に受け継がれているし、無人の町のイメージは「のび太と鉄人兵団」の鏡面世界を連想させられる。後の作品への影響という点でも、見逃せない作品だ。
他には、「苦しみよこんにちは」「テーマソングを歌おう」などが、特に面白かった。正太に作詞の才能があるとは知らなかった。藤子両先生の詞はイマイチのようだが。
それにしても、6巻共々思った事だが、てんコミ未収録作品にも面白い作品はたくさんあるのに、それらが容易に読めない状況であるのは、実に勿体ない。曽我町子さんが亡くなられて、懐かしいオバQの原作漫画を読もうと思った人がいても、新刊では手に入らないのだ。オバQほどの大ヒット作品が、傑作選のてんコミですら古書店でプレミア価格になるような状況は絶対に間違っている。
この状況は早く改善されて欲しいが、まずは残り三冊を早く手に入れたい。当面復刊の見こみがないのだから、FFランドを集めるしかない。しかし、揃ったら揃ったで、今度は単行本未収録作品に手を出す事になるだろうなあ。