十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

糸蜻蛉

2015-08-25 | Weblog
糸とんぼ交むあはれを見てしまふ    安形静男

水辺の葉先などに留まっている糸蜻蛉を見ると、辺り一面、神秘的な美しさに満ちているように思えるが、糸蜻蛉とて、子孫を残すという生殖本能は、他の生き物と同じである。「あはれを見てしまふ」という作者の率直な思いは、「交むあわれ」だけでなく、生きてゆくためには、数多くの「あはれ」があることを提示している作品ではないだろうか。俳誌「阿蘇」合同句集(創刊1000号記念)より抄出。(Midori)

2 コメント

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あはれ (今村征一)
2015-08-26 08:34:34
子孫を残す行為をあはれと作者は感じたのでしょうね。畦川を流れている水音、風音も幽かに聞える。
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あはれ (みどり)
2015-08-26 08:37:15
蟷螂なんかも、交尾のあと、雌が雄を食べてしまったり、
かなり残酷です。
まさに命がけですね~☆
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