十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

冬近し

2013-01-23 | Weblog
    ベランダをよぎる鳥影冬近し    牧野春江

家屋に接していながら、外部とも接しているベランダは、外界を知ることができる最も身近な場所だ。どんな鳥なのかは不明だが、ベランダをただ鳥影がよぎったというだけで、しみじみと感じる情感は、生活空間から捉えた鳥影だったことが、一番の要因だ。作者の身体感覚がとらえた「冬近し」に、微かな緊張感が伝わった。「滝」1月号〈渓流集〉より抄出。(Midori)

4 コメント

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鳥影 (今村征一)
2013-01-24 09:55:39
掠めて行つた鳥影に冬が真近だと感じた作者。
日差しも冬めいているのを感じている。
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よぎる (歩九里)
2013-01-24 17:25:54
作者は高齢の方ではないだろうか。よぎる(過る)鳥影は、過ぎ去っていくものともとらえられるような気がします。冬近しは高齢者の感懐かもしれない。やや読みすぎでしょうか?
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鳥影 (みどり)
2013-01-24 20:15:27
日差しも冬めいて、。。。
情感のある作品ですね。
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よぎる (みどり)
2013-01-24 20:19:56
歩九里さん、深読みできる句はそれだけ、
余白が多いということですね。
そんな句を私も目指しています
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