十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

狐火

2013-01-22 | Weblog
狐火に眼あづけて飢きざす    石母田星人

闇夜に出現する正体不明の青白い炎、狐火。たまたま出遭ったのか、狐火から目が離せないでいる。「眼あづけて」とはそんな状況だろうか。一方、「飢え」は、生体の一次的欲求の一つであり、生命の根源に関わるもの。幻想的な季語、「狐火」に対照的に配された「飢きざす」であるが、狐火が作者に宿ったかのような錯覚を起こさせる「飢きざす」でもある。「滝」1月号〈渓流集〉
より抄出。(Midori

8 コメント

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乗り移る (歩九里)
2013-01-23 08:28:03
 狐火は作者の瞳に映り、やがてめらめらと燃え出した・・・のでしょうね。
 きざした飢えとはどのような飢えなのでしょうか。
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飢え (浩子)
2013-01-23 08:59:19
「きざした飢え」とは“生”すなはち“生きること”への渇望ではないかと・・・。
作者の言わんとされることはどういうことなのでしょうか?
私にはとても難しい句です。
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Unknown (今村征一)
2013-01-23 17:04:31
作者の句の意を理解するのは難しいと常々思っています。
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狐火 (みどり)
2013-01-23 20:13:28
歩九里さん、私が知る星人さんの作品の中では異色な一句ですが、
「飢きざす」は、動物的な原初の欲求ではないかと感じました。
「狐火」の狐と呼応しているような・・・?!
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飢きざす (みどり)
2013-01-23 20:27:23
俳句は、余白の多い文芸なので、解釈は読み手の自由だと言います。
浩子さんの
>「きざした飢え」とは“生”すなはち“生きること”への渇望
というコメントを読むと、また違った側面が見えてきますね。
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征一さん、 (みどり)
2013-01-23 20:34:58
確かに難しいですが、私は彼の詩の世界、
宇宙観が大好きです。遠く及びませんが、
いつもお手本にしています☆
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宇宙観 (今村征一)
2013-01-23 21:01:21
作者の句を理解できるみどりさんは素晴らしいと思っています。俳句のやり掛けで野見山朱鳥を読んだ時より凄い衝撃を受けた作者の句です。
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宇宙観 (みどり)
2013-01-23 21:06:11
野見山朱鳥の句も壮大ですね。
私も、朱鳥の句は大好きです。
作者の句を理解できるというより、
想像する楽しさでしょうか?
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