十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

水馬

2016-10-05 | Weblog
あめんぼの力抜くとき流さるる     堀籠政彦

あめんぼが、水に流されるのは、力を抜いたからではなく、流されるのは、あめんぼの習性であり、自然の摂理である。しかし、こう詠まれて、納得してしまうのは、「力抜くとき」という措辞が、実は自己投影された思いが重なっているからではないだろうか。身につまされる一句である。「滝」9月号〈滝集〉より抄出。(Midori)