わたしたちが車窓から眺めていた教会は、
サンタ・マリア・アッスンタの名で呼ばれるこの地域の教区教会でした。
ファサード側にまわり、入り口の上を見ると、歴史を感じさせる石版がありました。
内部は何回か改装されたのでしょう。いろいろな時代の様式が少しずつ残っています。
後陣の天井画です。明るい色彩が印象的です。長い冬に耐えなければならない北国だからでしょうか。
壁の左手に素朴な感じの「最後の晩餐」のフレスコ画が残っていました。
テーブルをはさんでユダがひとり手前に描かれているので、ルネサンス以前のものなのでしょうか。
天井画の華美な感じと比べると、その違いがよくわかります。
新しいものも取り入れつつ、古いものも大切にする。
ここに暮らしている人たちの気質が伝わってきたような、そんな気がしました。