プレトリア門から城壁に沿って北に少し歩くと、上の写真のようにひときわ目立つ大壁面が現れます。
ここが古代ローマの劇場跡です。
劇場といっても、今見ることができるのは観客席と正面の壁面だけです。
劇場を取り囲むようにいくつものアーチが残っています。
おそらくここが出入り口だったのでしょう。東西・南北ともに70~80mくらいの幅でしょうか。
観客席と舞台は高さにあまり差がなく、観客はすぐ近くで見ることができたようです。
2階席や3階席もあったのかもしれませんが・・・。
残っている壁面部も近くで見るとかなりの迫力です。
わたしははじめ、てっきりこれが演劇の舞台背景だと思っていました。
こうやってみると、全体的にがっしりしたつくりだったのかもしれません。
やっぱりアオスタは「兵士の町」だったんですね。
背後には険しい山々がそびえています。
アオスタは「アルプスのローマ」と呼ばれているそうですが、
この劇場を見て、なんとなくそう呼ばれる理由がわかったような気がします。