ペルージャを東へ約20kmほど、
スバシオ山のふもとの丘の南西向きに広がる斜面に、アッシジの町があります。
アッシジは小さな街ですが、聖フランチェスコが生まれ、生涯の大半を過ごした場所として知られ、
多くの巡礼者や観光客が訪れています。
私たちは、スポレートからFSを利用してアッシジに向かいました。
ローマ方面からアッシジに行くには、
通常の場合、途中のフォリーニョで乗換えがあるのですが、
向かいのホームに接続列車が待っているので、スムーズに乗り換えることができます。
アッシジ駅はアッシジの旧市街から5kmほど離れた平地にあり、
駅の裏手一帯は近くにある教会の名をとって、サンタ・マリア・デリ・アンジェリ地区と呼ばれています。
私たちは、旧市街に向かう前に、まずこのサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会を訪れることにしました。
この教会は、聖フランチェスコが日々を過ごし、
そこで生涯を終えた“ポルツィウンコラ”と呼ばれる小さな礼拝堂を保護するために建てられたもので、
大きな教会の中に入ると、
その中央付近にぽつんと6畳一間くらいのスペースの小さな礼拝堂が「置かれて」います。
礼拝堂は簡素そのもので、フランチェスコたちの質素な生活がしのばれます。
今でこそ立派な教会の内部に鎮座していますが、
フランチェスコたちが生活していた頃は、何もない野原だったそうです。
礼拝堂のファサードのフレスコ画も、フランチェスコの死後に描かれたもので、
当時はおそらく粗壁のままだったのでしょう。
当時と比べると、豪華絢爛と言えなくもないこの教会の広い売店で、
私たちはフランチェスコ修道会のシンボルのひとつである
「木製のT字形の十字架」を買い、
遠い昔にここで暮らしたフランチェスコの気持ちに思いをめぐらせたのでした。
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