アマルフィの町が近づくにつれて、船の2階デッキでは写真を撮る人の数が増えてきました。
太陽は少しずつ西に傾いて、まもなく日没になろうとしています。
西日が町の東側や背後の岩肌を照らしています。
ちょうど日が当たっているあたりに“月の修道院”があります。
今はホテルとして使われているこの修道院からは、きっときれいな夕日が見えるのでしょう。
船は少しずつ左に舵を取り、桟橋へと近づいて行きます。
桟橋は小さく、地中海を支配した海洋国家の面影はありません。
それでもやはり街並みは堂々としています。
街の中央にはドゥオーモの鐘楼がひときわ目立って見え、
左端の山腹にはサン・ビアジオ教会が街を見下ろすように建っています。
海沿いに青く見えるのはバスターミナルに泊まっているSITA社のプルマンです。
さあ、いよいよ接岸です。皆そわそわしはじめました。
ついに船はアマルフィに到着しました。多くの人が降りると同時に、
今度はサレルノへ向かう人たちが乗り込んで行きます。
この小屋が船のチケット売り場です。
カプリ・イスキア・ソレントなどの文字がガラスに書かれています。
夕暮れ時で、ほとんどの船の運航が終了しているためか、人影はまばらです。
さあ、いよいよアマルフィの街を歩いてみましょう。