i ricordi sull`italia

イタリアの旅に関する記録です。

トーディのドゥオーモ

2007年11月03日 | スポレートとトーディ

トーディのドゥオーモは、街の中心であるポポロ広場に面して建っています。
オルヴィエート、スポレートと並び、ウンブリアの3大ドゥオーモとされるここトーディのドゥオーモは、
まわりの建物より一段と高い場所に建てられ、その権威を誇示しているかのようです。

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18710096 ファサードはシンプルな長方形で、
 シンプルなだけに大きなバラ窓が引き立っています。
 華やかなオルヴィエート、繊細なスポレートに対して、
 質実剛健のトーディといった雰囲気です。

 内部も簡素で、天井は木組みがむき出しになっていますが、
 正面入り口の上には、ダ・ファエンツァの手による
 「最後の審判」が壁面いっぱいに描かれています。
 淡い色彩で描かれたこのフレスコ画は、
 バラ窓から差し込む光との相乗効果で、
 いっそう神秘的な雰囲気をかもし出しています。






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内部の見学を終えて外に出ると、時間は正午近くなっていました。
広場から続く階段には、何人かの人が腰かけて一息ついています。
私たちも同じように階段に腰かけ、一息ついていたそのとき、ちょうど鐘楼から鐘の音が聞こえてきました。
その音を聞いて、私たちは思わず笑ってしまいました。なんと表現したらいいのでしょうか、
今までに聞いたこともない間抜けな音色で、おまけに音痴?なのです。

イタリアには“カンパニリズモ”という言葉があります。“郷土愛”と訳すことの多い言葉ですが、
もともとは「地元の教会の鐘の聞こえる場所が自分の故郷だ」というような意味の言葉です。
トーディの人々はきっと、このユニークな鐘の音を聞くたびに、
自分たちのアイデンティティを強く意識しているのでしょう。

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ドゥオーモの階段からの眺め(ポポロ広場)

家庭で作れる イタリア、ウンブリア地方のオリーブオイル・レシピ
朝田 今日子
河出書房新社

 

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