今日はこれから雪になるんだそうで、久々のお湿りですから悪くはないんですが、Mさんのお店の手伝いがあるんですよねぇ・・・帰り道が坂道ですから、ノーマルタイヤの軽自動車ってぇのがちょっと心配です。
「バブちゃん、見たよ、シャープス&フラッツのファイナルをテレビで観たって」とは、以前お話しした和ジャズ好きの社長さん。
今日久しぶりにおじゃましたのですが、シャープス&フラッツの話はそこそこに
「そうそう、バブちゃんにこれ貸してやろうと思ってたんだ。」
とCDを持ち出されました。
「LOVE! MISORA HIBARI JAZZ & STANDARD COMPLETE COLLECTION 1955-66」なるCDと、その名も「和ジャズ」なるCDボックスです。
「いやぁ、エノケンの「月光価千金」(げっこうあたいせんきん)も良いけど、やっぱ、ひばりちゃんも良いし、元祖天野喜久代もエエわぁ、カッカッカッカ」
って、美空ひばりはまだしも、エノケン、天野喜久代は、ちと私には古すぎるだろうっちゅう話ですが。
せっかくのご厚意(?)ですのでお借りしてまいりました。
さっそく、車中で「和ジャズ」のディスク1をボリューム控えめで聴きながら来ました。
そしたらどうでしょう、なんて言ったらいいのか、どう表現すればいいのか、ホンワカしたノスタルジックとでも言いましょうか、ともかく悪い気がしないんであります。
もちろん、「月光価千金」はじめ、「ダイナ」「悲しきプレリウド」「サンライズ」「ビギン・ザ・ビギン」等々、ジャズだ何だと言わずとも誰もが一度は聴いたことのあるメロディーが並んでいるからではありますが、この郷愁めいた感覚の原因はそれだけでは無いようにも思えるのです。
ものの本によれば、日本においての初めてのジャズ・レコードは1928年(昭和3年)ビクターとコロンビアから発売になったのだそうでありますが、ともかく「海外から入ってくるポピュラーソングは全てジャズ」みたいな時代だったらしいですから、それら全てが純粋にジャズであったかどうかは疑問です。
そんな中、今さっき聴いた、黒人バンド、ディキシー・ミンストレル・オーケストラをバックに歌い上げる天野喜久代の「月光価千金」(GET OUT AND GET UNDER THE MOON)は、私が普段聴いているものとは全く違うものの、それでもまさにジャズでありますし、始めて映画『スティング』を観たときに聴いたスコット・ジョプリンのラグタイムに感じたのと同じような郷愁を感じてしまうのは、今私が好んで聴いている音楽の源流にそれらがあって、今もなお何処かにその面影をとどめているからに違いないと・・・・(あれ?ちと偉そうな言い様かな?笑)
それと同時に感じたのは、スコット・ジョプリンとは違い、天野喜久代にはやはりじつに日本的な情緒みたいなものがあるなということです。
それは、例えば、大好きなコルトレーンの「LIKE SOMEONE IN LOVE」を聴いて感じるあの想いと、秋吉敏子の「SOSHU NO YORU」を聴いて感じる想いとの違いみたいな(ん?これは違うか?)。
というか、根底に流れる音楽文化? 都々逸、長唄、何でもいいや、ともかくそういった消すに消せない日本人の音楽がやはり何処かに影響しているんじゃないでしょうかねぇ。
かく言う私も、最近そういった目に見えない、いわゆる日本人としての『血の道』みたいなものを、歳を追うごとに感じるようになってきたように思います。
あれ?今日は語ってしまいました?まっ、たまには良いでしょう。
「よう~し、唄っちゃいましょうかね、 ♪ ただひとり寂しく悲しい夜は 帽子を片手に外へ出てみよう 銀色に輝く月の光に・・・・♪」
さて、今日の一枚は、ハンプトン・ホーズです。
「GET OUT AND GET UNDER THE MOON」がらみで、なんかないかなぁなんて思ったんですが、ヘレン・ケインの歌はレコードを持っておりませんし・・・諦めました。(笑)
余談ですが、ヘレン・ケインといえばベテイ・ブープのモデルですよねぇ「真ん丸お目々におちょぼ口、クリクリ頭で Boop Boop Bee Doop!」って、あれですあれ。
今度彼女の「GET OUT AND GET UNDER THE MOON」を探して聴いてみようかなぁ・・・・
って、それはともかく、今日はホーズですホーズ。
ロサンゼルスの『Mitchell's Studio Club』に9ヵ月間出演したときのライブ盤です。
どうしてもこの約10年前に録音されたコンテンポラリーの三部作と比較してしまうのですが、50年代のホーズとこの時のホーズを比べるのはいくぶん無理があるように思います。
私がこのアルバムを聴くと思うのは「ホーズがビル・エバンスを意識してもしかたない」ということでしょうか。
いやいや、ホーズのインタープレイが悪いと言っているんじゃないですよ。それはホーズの器用さをじつに発揮している一面でもあるとは思っていますから。
ただねぇ、「ホーズはホーズでいて欲しい」そう思う自分がいるんです。(笑)
アート・ペッパーもそうでしたが、やっぱり獄中ではいろいろと考えるんですかねぇ。
え~とても聴きやすく、親しみやすい一枚であると思います。いやホント(笑)
THE SEANCE / HAMPTON HAWES
1966年4月30日, 5月1日録音
HAMPTON HAWES(p) RED MITCHELL(b) DONALD BAILEY(ds)
1.THE SEANCE
2.OLEO
3.EASY STREET
4.SUDDENLY I THOUGHT OF YOU
5.FOR HEAVEN'S SAKE
6.MY ROMANCE
私はずいぶん昔に「FOUR !」と叫んだっきり、人生が未だ路頭に迷っておりますが(関係ないか、笑)
彼が日本にいたのは、1952年から54年にかけての軍隊時代ですよね。
あまり親日家だったという話は聞いたことはありませんが、逆に我々にとって彼が日本にいたことが、身近に感じる要因であるようには思います。
いずれにしても、ホーズ好きは、私も含め、回りにも多くいますよ。
ハンプトン・ホーズは、いつ聴いてもスイングしていて良いピアノですね(^_^)
すぐ彼だって分かるところが安心です。
私も「ゴルフ」のジャケットを愛聴しています。
日本にも来てた事があるとか・・・
親日家なのでしょうか?