JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ブティックの商品は何?

2007年02月19日 | a-c

今日は二十四節気の一つ『雨水』、このあたりは「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となれば也」まさにこれにふさわしい陽気でありました。少々、風はあったものの逆にその風が心地よいほど、今年も完全に花粉を意識しなければいけない季節になったのですね。

「バブさん、NHKでやってる『クール・ジャパン』っていう番組知ってます?」
「ああ、何回か見たことあんなぁ。鴻上尚史かなんかが出てくるヤツだろ」
「いやぁ~~、昨日その番組のスペシャルをやってたんですけどね。ブティック・ホテルは、外国人から見てクールかってのがあって、おもわず俺もブティック・ホテルを利用しようかなんて思っちゃいましたよ。」
「ブティック・ホテル?・・・なんじゃいそりゃ?シティー・ホテルにブティックが併設されてるとか、そんなの?」
「あれ、バブさん、ブティック・ホテル知らないですかぁぁぁぁぁ?」
なっなんだ!その人をバカにしたようなものの言い方は!

よくよく話を聞いてみたら、『ブティック・ホテル』なるものは、今どきの『連れ込み旅館』だと言うじゃありませんか。
「な~~あんだよ、普通にわかる言い方で言えばいいジャン、フランス語と英語と一緒にしやがって!・・・・・・・・・・えっ!?でもNHKで『連れ込み旅館』の話題?」
時代も変わったものだと思ったら、NHKの紹介にも耐え得るほどの充実したホテルなんだそうですね。
「やること一緒なんだら、どうだっていいだろうに・・・」と言ったら
「あ~あ」と呆れられてしまいました。

それにしても、その手のホテルの呼び名というのは時代を追うごとに大きく変化をしてきましたよね。
今どき『連れ込み旅館』も無いでしょうが、『逆さクラゲ』『連れ込み』『ラブ・ホテル』『ファッション・ホテル』、そうそう『モーテル』って言い方がすでにその類のホテルみたいに言われたときもありました。
なるほど、いまや『ブティック・ホテル』でありますか。

中年過ぎのおじさんには関係ない世界かと思ったら、若者だけでなくお年寄りでも利用できそうなホテルまであるのだそうですね。
きっと、人目を忍んで入り口をウロウロする、てなことは時代遅れなんでしょう。
彼曰く、「私、あのブティック・ホテル行ってみた~~い」と言う時代なのだそうでありますよ。
(もちろん、わ、わ、私は人目を忍んでそんなところ利用したことはありま・・・せんよ)

「でもね、ブティック・ホテルなんてえのは、都会の話で、このあたりじゃ未だにファッションすら付きませんから・・・・」ともらす彼。
バカ者よ、いかに春でもそう盛り立つでない。ガツガツせずに普通に過ごせば、そんなものが無くても、立派に青春時代の思い出は残せるものなのだよ。

とか言いながら、帰って早速『ブティック・ホテル』を検索する私は、バカ者にも勝る大バカ者であります。(笑)

さて、今日の一枚は、ポール・チェンバースです。
「GO」に続く、VEE JAY二作目にして、彼の最後のリーダー・アルバム。
「GO」がオールスターとすれば、このアルバムは少々メンバーが渋め、そのせいか「GO」ほど知名度はないものの、ベーシスト、ポール・チェンバースを味わうには、逆にこちらのほうが的盤かもしれません。
彼の魅力は、豊かな音量と強烈なリズム感にあることを、このアルバムで確認できると思います。

それにしても、マイルス・グループでの活躍をはじめ、1960年前後の活躍はめざましいものがありましたし、多くのミュージシャンが彼のベースを求めました。そのせいでしょうかポール・チェンバースはじつに長い間活躍し続けた印象を持つ人もいるかもしれません。しかし、実質の活躍期間は10年程度、まして、晩年は時代に取り残された感さえありました。
33歳という短い生涯を終えた彼はその時、安堵感を得たのか、それともまだやれるとの悔しさをいだいたままだったのか?
それは誰にもわかりませんが、死因の肺結核は当時すでに不治の病では無かったわけで、つまり彼が治療を拒んだことを示唆しています。
何故、時代は彼を取り残していったのか・・・・・
大好きなベーシストであるが故、残念でなりません。
 
1ST BASSMAN / PAUL CHAMBERS
1960年5月12日録音
PAUL CHAMBERS(b) TOMMY TURRENTINE(tp) CURTIS FULLER(tb) YUSEF LATEEF(ts,fl) WYNTON KELLY(p) LEX HUMPHREY(ds)
1.MELODY
2.BASS REGION
3.RETROGRESS
4.MOPP SHOE BLUES
5.BLESSED

おまけ、
春は恋の季節、盛り立つのは人間だけではありません。
『出雲の神さま』という小話を御存じでしょうか?

御存じ出雲の神様は縁結びの神様、これは人間に限ったものではなく、鳥、獣、全ての、いわゆる、つまり、アレをいつやったらよいかもお決めになったのだそうで、
猫「神様、私どもはいつやったらよろしいでしょうか?」
神「猫か、そうだのう、春先が良かろう。梅がつぼみを持つころにしなさい。」
犬「あのぅ、神様、私どもは?」
神「そうさなぁ、猫とおなじでは何かと問題もあろう。ちと日をずらして、春のさかりが良かろう。」
猿「わちきのほうもひとつお願いしたいのですが」
神「犬猿が近い時期では、多いに問題があろうから・・・秋だな」
とまぁこんな具合におおむね決め終わると、すでに決めてやっていたはずの馬が
馬「こんなに立派なモノを持っている我々が、みんなと同じ一回というのは、納得いかねぇ、俺は暴れてやる。」
と、大変な騒ぎになってしまったのだそうであります。
そこにやって来たのが人間です。
人間「神様、人間でございますが・・・・・・」
神「え~い、邪魔じゃ、邪魔じゃ、今はこの暴れ馬をおさえるのに忙しい」
人間「それでも、あたしらがいつやったらいいかも、決めてもらわないと・・・」
神「えい、うるさい、勝手にしろ!!」
てんで、人間だけは、年中のべつになったのだと、つまりは人間のスケベの原因は、出雲の神と馬にあるという・・・・・・

失礼しました。今日は下の話に終始してしまい、お恥ずかしいかぎりです。春の陽気に免じてお許しあれ。



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