JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

考えさせられました。

2007年09月06日 | a-c

いよいよ台風が近づいてきました。こうなればサッサと来て、サッサと行ってくれればいいのですが、ちんたら台風で困ったものです。
「こりゃ明日はお休みかな?」
「何バカ言ってんの!!」

話は大きく変わりますが、先日の記事『誰でもいいから頼みますよ』に、ブログ仲間のcrissさんから、貴重なコメントをいただきました。通常であればコメントでお答えするところを皆さんにも考えてもらいたいと、本文で取り上げることにしました。(本当は昨日お話しするつもりだったのですけど、いつものバーに飲みに出かけてしまったもので・・・・笑)

- まずは今,医療業界全体が<萎縮医療>に向かっているんです。相次ぐ不当な逮捕,不当な裁判で医師はおびえているんです。私らは間違っていないと思っても訴えられたら最後ですから。僕の同僚にも裁判中の医師が数人いますが,診療があろうが休日だろうが関係なく裁判所に呼び出され,仕事ところでなかくなります。たとえ裁判で勝ってもそれまでの膨大な時間のロスは取り戻せません。だから裁判になるかもしれない,やっかいな患者さんははじめから診ない,という心理が,特に救急の場では働くのです。-

crissさんのコメントです。まさに現場におられるお医者様なればこそのご意見だと思いました。
どんな仕事もそうでしょうが、現場でこそヒシヒシと感じる実態というものがあるのだと思います。日本もアメリカンライズされたせいか、何事も訴訟を起こすといった傾向が強くなっているのも確かでしょう。
「いつからこんなに神経質になったのか?」
医療問題ばかりでなく、多くの場面でそんな疑問が頭をよぎります。

例えば、教育現場においても、あるいは公園の遊具問題にしても、個人情報に関しても・・・・・・あらゆる面で過剰反応が増えているような・・・・・・・
もちろんどんな場合も事前に回避できうるものであれば、それは避けるべきではありますが、全てにそれを求めることは「道を歩けば交通事故に遭うかも知れないから、道は歩かない」とか、いやいやそれ以上に「車が走れば事故を起こす可能性があるから、車は廃棄すべきだ。」と言った究極まで向かう危険なものにも思えます。

crissさんがおっしゃるように、医師が訴訟を恐れているという現実はあるわけで、訴訟によってそれ以外の患者さんに迷惑をかける現実と、ならば大きなリスクは前もって避けて通るといった現状も当然と言えば当然なのかも知れません。
そしてその歪みは、弱者へと向かう・・・・・・・いや、訴訟が原因で弱者を救おうとする医師がそれを出来ずにいる現状を生み出しているのでしょう。

医師が患者を受け入れる前にリスクを考えなければいけない・・・・・・・
誰もが同等の医療を受けられる環境もですが、医師が心おきなく医療を尽くせる環境も崩壊しつつあるのかもしれません。
私のようなどんな名医でも治せない大バカ頭では解決策も見つかりませんが、このままではいけないという事だけは分かります。

あ~~~~~、いったいどうすればいいんでしょうね。
こと人の生き死にに係わることですから、みんなが真剣に考えなければいけない問題だと思います。crissさんのコメントに考えさせられたバブ君でありました。

さて、今日の一枚は、マイナーレーベル、ジャズ・ウエストから出したポール・チェンバースの初リーダーアルバムです。
出来はよくありがちなハード・バップといったアルバムです。
大好きなコルトレーンもマイルスのところでの修行半ば、ロリンズっぽいのにロリンズほど完成されていないといった状況です。(それでも私は好きですが)

ピアノがレッド・ガーランドではなく、これも私が好きなケニー・ドリュー、こちらはいい時期の彼ですから、バッパー、ドリューを楽しむことが出来ます。

私的には可もなく不可もなくといったところでしょうか。
同演奏は別アルバム「HIGH STEP」でも聴くことが出来ます。


HIGH STEP

CHAMBERS' MUSIC / PAUL CHAMBERS
1956年3月1, 2日録音
PUAL CHAMBERS(b) JOHN COLTRANE(ts) KENNY DREW(p) PHILLY JOE JONES(ds)
1.DEXTERITY
2.STABLEMATES
3.EASY TO LOVE
4.VISITAION
5.JOHN PAUL JONES
6.EASTBOUND

おまけ、

昨晩、いつものバーのママにお酒をいただいて帰ってまいりました。
ウイスキーでは無く、日本酒というのがバーらしからぬところですが、さすがオークママ、私の好みをよくご存じで、大好きな『真澄』です。
もちろん『酒造好適米』100%(美山錦80%、ひとごこち20%)の純米、台風の被害が心配な長野は諏訪の銘酒です。
清淡にして艶麗(えんれい)なる銘酒「真澄」を呑みつづけ風呂に入らなかった
と記したのは開高健でありました。
『真澄』の酒蔵から発見された『協会7号』という酵母は、日本の酒メーカーの過半数が使っている優良酵母なのだそうですよ。
風呂あがりに早速いただこうと思っています。ママ、ありがとさん。



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2 コメント

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善意の基本とは (monaka)
2007-09-06 22:33:32
バブさん、こんにちはmonakaです。クリスさんのコメントも読ませていただきました。医療従事者である方の大変さが伝わります。
本来患者の治癒、改善に全力を傾けたい医療者が、対峙する患者関係者に脅されたり、つまらない雑事に巻き込まれることは最近良く効きますね。
大変だと思う限りです。お医者さんに聞きますと、医者にならないほうがいいよとずいぶん聴きました。
医療とう思想を持って望んでいる医師たちに頭が下がります。
ところで話題を変えて、その医療に関して、ずいぶん技量不足な医師がいること、又利益を優先する医師、社会的常識のない医師なども問題になっていますね。
二つのことを綱引きのように考えることではありませんが、基本に、常識のある意識と、真摯な医療、それに対する感謝と見合った対価、必然的な社会保障、それに見合う負担割り当て、難しいのでしょうか。
私的には、常識的な考えを覆すような人の数を減らすことを目的とした常識教育が必要に思います。
あまりこんなことは、書いたことありませんが、バトンのクリスさんと発信元のバブさんなので、一般的な意見ですがかいてみました。
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monakaさん (バブ)
2007-09-07 20:13:18
素人が安易に語れる問題では無いのでしょうが、お医者さんだけでなく、いろんな面で人と人との信頼というものが、希薄になってきているように思います。

一部の信頼を失うような行為をする人がいると、多いに問題視して、問題視は良いとしても、それが全てに疑心を抱くような勘違い人間も生み出す。
結局は互いに自分で自分の首を絞めるような結果を招いたりして・・・・・

おっしゃるとおり「常識的な考えを覆すような人の数を減らすことを目的とした常識教育」が、必要なんでしょう。
でも、これが難しいんだろうなぁ
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