JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

「なんでも」は難しい

2016年09月12日 | m-o

「バブさん、歌の入ったジャズでイイのってあります?」
唐突にK太郎がそんな事を言ってきました。
私がボーカルものを得意とすることを彼はしっとるんでしょうか?(笑)
とはいえ、彼よりはいくぶん多く聴いているのは確かではありますので
「どんな感じの曲がエエの?」
「感じって言うか・・・知り合いが聴いてみたいって言うだけでそこまでは・・・・」
「いやいや、ほら弾き語りがイイとか、少人数バックがいいとか、ビックバンド的のがいいとか・・・スタ録がいいとか、ライブがいいとか・・・悲しげなのがいいとか、明るいのがいいとか・・・・」
「なんでもいいんですよぉ」
「なんでもって、ア~~タ」

「今日の夕飯何にする?」
「なんでもいいよ」
このての「なんでも」てぇのは一番やっかいなんでありますよね(笑)

「そうねぇ、レディにエラ、サラ、カーメン、ニューヨークのため息・・・」
「?????ちょっと待って下さい。メモりますから」
「って、まじめか!」

 しかたがないので、
「ボーカルものの所有はそう多くないけど、有名どころを何曲か録音してきてやるよ」
ということになりましてね。

しかしねぇ、こういう頼み事をされるといつも思うのが、CD一枚ぐらいに選曲を行うという難しさですよね。
いくら有名どころと言っても、決まった録音時間に何をツッコむか悩みます。
「アレを入れたら、アレもねぇ・・・・」
まるで、結婚披露宴に誰を呼ぼうか的?(笑)

それこそ「なんでもいい」と言われれば、極力いろんな感じのものを入れてやりたいし、さりとて私の所有品ですから、そう多くも無いし新しいのは無いし・・・・・
とりあえずはリストを見ながらアルバムを選択してみました。

次は曲ですね
「有名どころで、スタンダードで、バライティにとんだ・・・・・ゲゲゲ、直ぐに容量オーバーじゃん」
『特選!JAZZ○○曲』みたいなのを企画プロデュースするお方を尊敬してしまいます。(笑)
最後は
「もうこれでいいや」
と投げやりに

1. YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO / HELEN MERRILL
2. ONCE I LOVED / ELLA FITZGERALD
3. LULLABY OF BIRDLAND / SARAH VAUGHAN
4. LOVE COME BACK TO ME / DINAH WASHINGTON
5. THEY SAY IT'S WONDERFUL / JOHNNY HARTMAN
6. SATIN DOLL / CARMEN McRAE
7. MACK THE KNIFE / ELLA FITZGERALD
8. I LOVE YOU / JULIE LONDON
9. SWEET GEORGIA BROWN / ANITA O'DAY
10. MY FUNNY VALENTINE / CARMAN McRAE
11. SOMETHING COOL / JUNE CHRISTY
12. BODY AND SOUL / BILLIE HOLIDAY
13. THAT OLD FEELING / CHET BAKER
14. SUMMERTIME / VI REDD
15. BLACK COFFEE / PEGGY LEE
16. APRIL IN PARIS / ELLA FITZGERALD & LOUIS ARMSTRONG
17. FALLING IN LOVE WITH LOVE / SHEILA JORDAN

こんな構成にいたしました。エラが3曲も入っておりますが、それはエラ好きな私のこととしてお許しいただきましょう。
「明日持って行って、ありがとうの一言が無かったら、首を絞めてやる」(笑)

てなことで、『料理当番、本日の一品』です。

季節ですから秋刀魚の塩焼きですが、秋刀魚の塩焼きを我が家で食すときに問題が二点あります。
その一 :秋刀魚一本を乗せる皿が無い
その二 :母が腑を食べられない
「炭火で焼いた一本秋刀魚が食いてぇよぉ!」(笑)

こちらは得意のニシンの入ったごった煮です。
こりゃ日本酒ですよね。ところが、こんなバジルソースサラダも作っちゃいました。(笑)

お弁当は鶏飯です。

さて、今日の一枚は、ケン・マッキンタイヤーです。
このお方、博士号まで持つ秀才でございましてね。こういう方の頭の構造てぇのは凡人には計り知れないものがあるんだと思います。
同様に音楽もそのヘロヘロピュロピョロが理解できない人も多いかもしれません。
ただ、このアルバムは前回紹介した「STONE BLUES」と比べると、いくぶん抑え気味ではないかと感じます。
嫌いな人でも聴きやすさでは、こちらに手を上げられると思いますよ。(私?私はもともと嫌いじゃないから)

おっと、
「アバンギャルドだのヘロヘロピュロピョロだのと聞かされたら、無茶苦茶なアルバムなんじゃねぇか」
と思われたアナタ
それは私の伝え方が悪い。ある意味、普通に聴ける内容ですので敬遠めさるな。

ちなみに、アルバムタイトルは、チベットの干支からきてんだそうで、マッキンタイヤーの生まれた年を表しているとか・・・まぁこのタイトルの付け方は普通じゃないかもしれませんけどね。

YEAR OF THE IRON SHEEP / KEN McINTYRE
1962年6月11日, 8月31日, 9月4日録音
KEN McINTYRE(as,fl)
JOHN M. LEWIS(tb)[6] JAKI BYARD[1-5], ED STOUTE[6](p) RON CARTER[1-5], AHMAD ABDUL-MALIK[6](b) BEN RILEY[1-4], LOUIS HAYES[5], WARREN SMITH[6](ds)

1.SAY WHAT
2.ARISIN'
3.LAURA
4.96.5
5.COSMOS
6.SOMEDAY