JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

やっぱりブルーなんだ

2011年11月19日 | j-l

どんよりとした空から雨が落ちています。
晩秋のこんな日はなんとなくブルーな気持ちにならなくちゃいけないと無理矢理思ったりして・・・・・
ところがギッチョンチョン、中年オヤジがそんなんにひたっていたら、「ひょっとして鬱病?」とか、「男の更年期?」なんて事を言われかねません。今日も張りきってまいりましょう。
それにしても福島市の米から基準値を超える放射性セシユウムが検出されたり、除染をしても思ったほどの効果がなかったりと・・・・・・
イカンイカン、ブルーになりかけました。

そんな話はコロッと忘れ、今年もボージョレ・ヌーボーの季節がやってまいりました。
いつもの年なら、Eさんのお店に届けてそのままそれをいただくというパターンだったのですが、今年は自宅でじっくりと味わうことにしました。
と言いつつ、私はワインの味など分かっちゃいませんし、どちらかというとヘビーな赤ワインのほうが好みですから、ヌーボーにはさほどの興味は無いんでありますが、まっ恒例のお決まりみたいなもんで・・・・・いただきました。

お味はというと
「ほどよい酸味と甘みが・・・・・・・」
ごめんなさい、そんなもんどうでもよく、あいかわらず水のごとくスーッと入っていく、まさにこれぞヌーボーでありましょうかねぇ、去年と比べようにも去年の味を覚えていないのでなんとも言いようがないってんですから、私なんぞに評価を求めるのは間違いです。(笑)
それでも、サクッと一本空けさせていただくところをみると、不味くは無かったのでしょう。(大笑)

そもそも「アルコールであれば何でもいい」てな青春時代を過ごした我々に、やれ何が旨いこれが旨いなんちゅう事を語る資格は無いのでしょうね。
それなのに、最近はなんて言うかなぁ、贅沢になったというか、やれ「島物のシングルモルトがいい」だの、「ハーパーの12年はいけるけど、ターキーは8年の方が旨い」だの、なんだかいろいろ語っている自分が恥ずかしくなったりします。
つい先日も、知人に焼酎をいただいたときのことです。
「誰か焼酎を飲む人がいたら、あげても良いよ。ほらオレ焼酎はあんまり・・・・」
てなこと言いながら、
「あれぇ?オレ昨夜、日本酒もウイスキーも全部飲んじゃったっけ?」
って、けっきょくその焼酎に手をつけたんですから、「味は二の次三の次、アルコールが入っていれば」という意地汚い根底は、昔から何ら変わっていないということですよね。(笑)

あれ?何の話でしたっけ?
そうそう、ボージョレ・ヌーボーね。
そもそも酒たるもの、味以上にシチュエーションが大切なんでありまして、ボージョレ・ヌーボーなんてぇもんは、独り寂しく一本飲み干すもんじゃありません。
それを痛感した今年のボージョレ・ヌーボーでありました。
「って、けっきょくブルーになってんじゃん。」

さて、今日の一枚は、ハロルド・ランドです。
ハロルドを紹介するたびに、「お人好し」だの「西海岸に居すぎ」だのついつい言ってしまうのですが、このアルバムを聴いてもその思いは変わりません。
わざわざ「こんかいは東だよ」的アルバム名もそうですし、けっきょく一番目立つのはドーハムだったりするし・・・・
いやいや、それでもハロルドの良さが出た良いアルバムだと思います。
考えてみりゃブラウン~ローチ・クインテットでのロリンズとの比較をすると、ロリンズになってやたらテナーが前面に出た感はそれも良しとして、「お人好し」のハロルドだからこその良さもあったのだと割り切るべきなのでしょう。
好きなアルバムです。

EASTWARD HO ! / HAROLD LAND
1960年7月5, 8日録音
HAROLD LAND(ts) KENNY DORHAM(tp) AMOS TRICE(p) CLARENCE JONES(b) JOE PETERS(ds)

1.SO IN LOVE
2.TRIPLE TROUBLE
3.SLOWLY
4.ON A LITTLE STREET IN SINGAPORE
5.OKAY BLUES