ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「居職」って言葉知ってました?

2011年11月24日 | 感じたこと
 先日の毎日新聞の夕刊だったと思うのですが、ちょっとした隅の欄に、いくつかの漢字の熟語が掲載してあって、どう読んでどういう意味なのかを問いかけるコーナーとして、このブログのタイトルとした「居職」と「校書掃塵」が出ていて、「居職」は、「いじょく」と読んで自宅に座ったままする仕事だということを知りました。

 「校書掃塵」は、なんとなく「こうしょそうじん」と読んで、文章を校正しても、全く間違いや言い回しが全て正しくなるということは、まずないという意味の言葉だということは分かったのですが、この言葉も今まで私は使ったことも、見たり読んだことがなかったので、幾つになっても日本語の中には知らない言い回しや述語、または漢字やことわざ、言い回しがあるもんだなと、改めて思ったものでした。

 前者の「居職」についてなのですが、まず何故「いじょく」と濁って読むのかは疑問を残しているのですが、私のデスクの前にある国語辞典には、「自宅に座ったままする職業。仕立て屋、はんこ屋など」とあり、反対の言葉として「出職」が掲載されていました。

 ついでに、この「出職」について引いてみると、やはり「でじょく」と読み、「職人のうち、おもに出かけて行って仕事をするもの。大工、左官、屋根職など」とありましたが、昨今ではどういう職業のことを「出職」というべきかと考えれば、間違いなく「営業職」や「屋台や売店での売り子たちやタクシーや自動車のえ運転手や、外での仕事を主にしている人がたくさん居るのですが、さっぱり「出職」などという言葉は使いませんね。

 また「居職」についてですが、まず浮かんだのは、やはり現代社会の仕事としては「パソコン」を相手に自宅で仕事をする人がたくさん増えていて、会社や事務所に行かなくても立派にパソコンの操作でコミュニケーションをとり、指示や確認、交渉、契約までしてしまうビジネスも多くなっていると思えました。

 たとえば、普通の家庭の主婦が子育てや家事の合間に、パソコンに向かっての「内職」や「発注された仕事」をこなすと言った風の業務も増えている様で、これらの現代的な仕事のやり方も、ひょっとしたら「居職」と言ってもいいのかもしれないと思ったのでした。

 しかし、現代の日本社会にあって、少子高齢化が益々進んでいる昨今なので、たくさんの中高年の人たちの中にも、「出職」ではなくて、「居職」と称してもいいと思われる様な仕事の形態やボランティア、あるいは地域の自治会や趣味や習い事のサークルなど、決してビジネスではありませんが、日々の生活の中で、パソコンや携帯、FAXなどの家庭内にある伝達手段、便利なツールを活用しての文書作成や映像作成などに多くの時間を割いている方々をお見受けする時代となっています。

 決して「居職」状態を茶化したり批判したりしているのではありませんが、結構優れた作品とでもいうべきレイアウトや写真を取り込んだチラシや案内状などを頂戴する機会が増えてきましたので、その制作にかかった時間やコストを考えてれば、専門家や業者に委託したり発注したりしたものではなく、自らが経験と失敗を繰り返しながら制作されたのであることを聞かされたりします。

 私自身も立派に中高年の仲間入りをしているわけですが、パソコンの前に一日中座ってやる仕事や業務は耐えられないのではないかと思っていたのですが、いつのまにかそういう日もあっても、決して苦にならない様な立場となっていることに気づいているものですから、私も「居職」の一員なのかも知れないと思う様になりました。

 昔の様な「仕立て屋、はんこ屋」を例にあげた様な「居職」という仕事の形態や仕事の仕方が、現代では非常に少なくなってきて、多くの人が大小の違いこそあっても、組織立っての工場や事業所に集まってする仕事の方が、効率が良かったり、仕事の全体像が見えて、仕事を統括したり指示したりする側にとっては、望ましかったりやり易かったりする面が多いとは思いますが、この「居職化」の新しい流れは徐々により進んで行くのではないかと推察できます。

 そう思って思い出して見れば、私の友人の中にも現在も現役で、自宅でパソコン相手に事業を展開している、自営業者が数人居て、彼らは今思い起こせば十数年前、すなわちパソコンが普及し出した1990年代から、そうした形態での事業を自営で始めておられるので、かれこれ20年以上、居職としてパソコンの前での仕事人間を続けておられるわけです。

 こうした「居職」と称されてもいい職業に長年携わっている方々には、失礼かもしれませんが、何とも「目や肩、そして体全体が凝る」といった症状や、また座ったままの姿勢が長く続いての「痔」の発症や「疲労」の蓄積やストレス、または「うつ」の症状などが出やすいのではないかという、心配を持ってしまうのですが、如何でしょうか。

 ぜひ、「居職」と言われる人々も、気分転換や病を発症しないためにも、適度な休憩と軽い体操や外出が必要だと思いますよ。

 秋から冬への季節の移り変わりを強く感じる今日この頃ですが、ぜひ気分転換も兼ねて「外出してくださいね」と老婆心ながら感じたものです。

 
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