ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

突然の心の旅。

2010年10月19日 | ガリバー旅行記
 秋空を眺めていると、ふと旅に出たくなると言った感じの、とっても気持ちのいい季節がやって来た。

 今日も仕事だったのだが、なぜか現場に向かう車を運転しながら、感傷的になったわけでもないのに「涙がでそうになった」のである。

 その理由はと?自らに問うてみても、すぐにはその原因が分からなかった。

 仕事を終えて、帰宅してしばらくして、そういえばと昨夜の電話を思い出したのであった。

 その電話というのは、昔、むかしの小学校時代の知人からの一本の電話であり、ご高齢になられた元教師の方が、奈良県にお住まいで、近々同窓会とでもいうべき集いを持たれ、私にも来てほしいとのお誘いの電話だったのである。

 その元先生との面識はあるのだが、なにせ50数年前の小学校時代に音楽を学んだことがあるのか、それともただ隣のクラスの担任だっただけなのか定かではないが、いちおう存じ上げている先生なので、お誘いの機会なので参加してみようと思ったのである。

 その元教師は小学校時代の器楽部の顧問というか指導をされていたので、よく覚えてはいるが、私自身は一度も器楽部に所属したこともなければ、歌も楽器の演奏も「音楽は好き」なのだが、自分自身がピアノやギターを弾いたり楽器演奏が出来るわけではないので、ちょっと遠い存在でもあった。

 しかし、私の小学校時代からの数人の友人や双子の妹A子も、この小学校の器楽部に所属していたことがあったので、私が連絡係となって、電話をすることになった。

 昨夜の友人の一人は、現在は高校の英語の教師の任を離れて、好きなバスケットボールの指導のためのコーチや監督、強化合宿の指導者として忙しい毎日を過ごしていて、夜半に電話に出た彼としばらくぶりの話題で話込んだのである。

 彼は数年前に奥さんをガンで亡くし、現在は単身で衣食住の全てに関して精一杯やっているらしく、高校の教師をしていた時代よりも忙しいのだと話していた。

 私はそんな事情を聞きながらも、「自分らしさ」を大切に、健康が第一だからと忠告しながら、話を聞いた。

 彼特有の『人を育てる』大切さを電話を通じて力説しながら、人生の後半で伴侶を亡くしての悲しみに耐えながら、元気に飛び回っている様子が伝わってきて、嬉しい部分と共に、なにやらヤルセナイ人生の悲哀を感じることとなったのであった。

 一言で言うことができないし、記すことも出来ないのだが、なにか「心の旅」という言葉と共に、チューリップが1972年にヒットさせた「心の旅」という有名な曲を思い出して口づさんでいたのであった。

 カラオケに行く機会はほとんどないのだが、かつて一度か二度、友人たちとカラオケに行った際に、なぜか選んで歌ったことのある曲で、なにやら少し寂しくて、しかも人生の悲哀を乗り越えて行く、男たちの応援歌の様に感じている曲であり、彼の人生へのエールとしても心で口づさんだ感じであった。

 ハリソン・フォード主演の「心の旅」という映画や、いろんな作品のタイトルとして使われている「心の旅」だが、私の人生の「心の旅」は、いつまでどの様に続くのであろうか。
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