ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

定年後談義。

2008年10月21日 | 日本の課題
 私個人もれっきとした定年団塊の世代の人間なのだが、今までの人生で大きな会社勤めや永年勤続と言った「普通のサラリーマン」生活をほとんど体験していないので、昼飯を食べていた食堂での定年世代のおっさんの談義を興味深く聞くこととなった。

 たぶんここ数年前に永年務められた会社を定年退職された御仁と少し早く会社の早期退職奨励制度に呼応して退職したおっさんたちが「定年後のお金談義」をしてはったのである。

 聞くともなしに聞こえてくる隣の席のコーナーのひそひそ話は、ほとんどが定年後のお金の損得についてであった様である。

 一人の方は、高校卒で現場労働に従事して永年勤続されたサラリーマンだが、病気がきっかけで55歳の時に、ちょうど会社が募集していた「早期退職奨励制度」に応えて、いわゆるリストラの一環で退職されたらしい方であった。

 彼は5年早く退職したが、退職金約2500万円に上乗せの加算退職奨励金が1800万円あったそうで、その後病気も回復し、臨時雇用の地域のスポーツクラブの送迎用バス運転手に雇用され、毎月のお給料も貰っているらしく、もうそんなに働きたくないのだがと言いながら、老後がどうなるか心配なのでと話されていた。

 もう一人の大手企業の役職で定年退職された方は、厚生年金を中心とした「年金受給」を65歳からとして、今はアルバイト的感覚で小企業の経理や人事面でのアドバイザーをされているというのである。

 いずれにせよ、具体的な金額を教えながら、たぶん旧知の仲と見えて、お互い同士で「得損」の年金、医療、定年後就職、遊び、小遣い銭にいたる話を延々とされていたのである。

 私自身にとっては関係ないと思える部分もあったが、やはり「老後のお金」に関心がないわけではないので、参考までに拝聴したわけである。

 戦後のベビーブームと呼ばれた「子沢山時代」の落とし子である、団塊の世代が平均いくつまで生きるのかは定かではないが、現在の日本の平均寿命からすると、女性約85歳、男性約79歳と言われているので、定年後の生活が平均でも20年はあることとなるのだ。

 だからというわけではないが、隣の席の団塊の世代と思われるおっさんたちの「お金談義」はいつの間にか熱が入っていて、節税対策や相続、贈与の話にまで及んでいた。

 私は昼食を済ませて、午後の仕事のために席を立たざるを得なかったので、その後の「談義」がどこまで及んだかは知る由もないが、真剣かつお知恵拝借の情報交換としては盛り上がっていた用でった。

 いずれにせよ、現在の金融危機、日本の政治状況の不安定さの中にあって、選挙目当ての一年だけの「定額減税」などは全く何の足しにもならないし、しっかりとした「年金、医療、福祉」を中心とする高齢者が生活するのに安心できる「体制、制度」への変革を断行し、少しでも不安を解消できる「生活大国」へと始動してもらいたいものだと痛感する。
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