ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

小さいことはいいことだ。

2008年10月01日 | ガリバー旅行記
 先週の日曜日、久しぶりに時間ができたので、近鉄奈良線の八戸ノ里駅南徒歩2分にある「宮本順三記念館・豆玩舎ZUNZO(おまけやズンゾ)」に出かけた。

 皆さんは宮本順三さんをご存知だろうか。

 ご存知ない方も、あの「グリコのおまけ」に触れたことりのない方は少ないと思うが、故人となられた「宮本順三さん」は、そのグリコのおまけ係をグリコに就職し終戦後までされていた画家でもあるのである。

 私は「グリコのおまけ」の創始者でもある宮本順三さんの生前に、「おもちゃ館」が最初に誕生した大阪今里でお会いしたことがあり、わが町京田辺にお住まいのご長女のご家族とも親しくさせていただいた関係で、身近な「小さな博物館」として応援していたのである。

 現在は東大阪市の八戸ノ里に移転した「豆玩舎・ZUNZO」の開館10周年記念の講座と「草原コンサート」と題した内モンゴルの馬頭琴と歌の共演を聴きに出かけたのである。

 小さなおもちゃと世界の祭りをテーマにした数多くのコレクションと作品がところ狭しと並ぶ、小さな博物館は、おまけデザイナー、おまけ博士として知られた「宮本順三さん」の足跡とメッセージにあふれていて、とっても楽しい空間である。

 彼のひとつのテーマが「小さいことはいいことだ」で、グリコの広告課おまけ係時代に、「小さなねずみが大きくなると子どもは喜びますが、大きな象が豆粒になるともっと喜びます。上等のおもちゃなら、百貨店やオモチャ屋にいくらでも売っています。金では買えない小さなおもちゃをつくろうと思うたんです。」と語っている。

 ご本人も大正生まれの小柄な方だったが、大阪に生まれて現在の天王寺高校を出て、彦根高商(現滋賀大学)に進学した後、好きな絵画を学ぶために中之島洋画研究所講習生となり、その後はじめての海外旅行で中国を旅されて以来、世界各地の祭りに魅せられて、各地を歩き、多数のコレクションと共に、祭りをテーマに絵画を描かれたのである。

 その絵画は祭りの様を描いたものが主で、多数の人たちが描かれ、動きがあり、個性的な人物と共に素朴な暖かさが伝わってくるものばかりである。

 彼の作品は1集から4集の画集に収められている作品だけでも280枚もあり、内161枚が祭りで、69枚が踊りである。

 外国の絵がその内、144枚あり、画集に描かれた作品の国を探ってみると、なんとアジア、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、アフリカと47カ国に及んでいて、大変な旅好きの人であったことがわかる。

 とにかく「グリコのおまけ」の担当者だっただけあって、「小さいことはいいことだ」と集められた「小さなオモチャ」や「小さな民族的産物や遺跡の欠片などが、まだまだ展示しきれないほどあるらしいので、展示される日を待っていると思われる。

 ところで、私が記憶している「おまけ付グリコ」は10円で20粒だったと思うのだが、現在は何と68円で5粒となっているらしい。
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