ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

緒方拳の死。

2008年10月07日 | テレビマスコミ
 アメリカの俳優、ポール・ニューマンが亡くなったと思ったら、今朝は日本の名優、緒方拳さんが二日前の10月5日に亡くなっていたことが報じられた。

 まだ七十一歳である。確かにテレビを通じてお顔を拝見する機会が何度が最近もあったが、少し痩せてやつれた感じを感じてはいたが、まさかの急逝だった。

 私が緒方拳さんを見たのは、大阪でまだ新国劇におられた時の舞台で、島田正吾さん、辰巳柳太郎さんらと出演されていた頃で、若手の元気な舞台俳優さんだと印象に残っていた。

 何かの縁で、母がいただいた舞台観賞の機会に、私も連れて行ってもらった時に偶然見たのが「緒方拳」なる俳優さんの最初だったのである。

 それから数年後、NHKの大河ドラマ「太閤記」で、まだ若い緒方拳が豊臣秀吉、サルを演じて好評になり、一躍有名な俳優の仲間入りをされたわけだが、このキャスティングを考え、演出された「吉田直哉」さんも、つい先日亡くなられたばかりだったので、なんとも吉田さんが緒方さんをあの世から呼ばれた感じの急逝となった。

 映画では「楢山節考」の出演が印象深いのだが、この時も坂本スミ子さんが演ずる母を背負って「姨捨山」に登る息子の役を好演されて、映画俳優としての地位を不動のものとされた様である。

 しかし、私自身は緒方拳さんの映画はあまり観ていなくて、最近出演されたという「ゲゲゲの鬼太郎」なども観ていないのだが、木村拓也主演の「武士の一分」の剣の達人として木村拓也扮する盲目の武士に剣を教える緒方拳は印象的であった。

 私自身は、テレビに出演されている緒方拳さんの印象がもっとも強く、特に今となっては晩年と言わざるを得なくなった「自然紀行的な番組」にレポーターと言うべき出演をされていた彼の語り口調とやさしい笑顔、眼差しが大好きであった。

 長男、次男とも俳優となられていて、特に次男の緒方直人さんの演技もテレビ、映画で何度も見て大好きな二世俳優のひとりであった。

 今瞼に思い浮かべる緒方拳さんは、なぜか私の強い記憶の中では、元アントニオ猪木の奥さんでもあった倍賞美津子さんとの夫婦役が浮かぶのだが、映画のタイトルは忘れてしまったが、なんとも絶妙な夫婦としての好演ぶりが深く印象的であったので覚えているし、また再度その映画を見直してみたいと思っている。

 最後まで、ご自分のご病気については他言せず、テレビドラマの制作発表にも元気な姿を見せられた後、入院し手術後の急変で、この世を去られてしまったが、友人でもあった津川雅彦氏との病床での最後の会話が、直ったら白焼きの鰻でも食べに行こうだったらしい。

 肝臓がんの影響で急逝された緒方拳さんの最後は、とっても穏やかな死への旅立ちだつたらしく、津川雅彦氏も自分もああいう死に方ができればとブログに記しておられた。

 緒方拳さんのご冥福を心からお祈りしたい。
コメント (1)
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