ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

自暴自棄な犯行。

2008年10月05日 | とんでもない!
 連日報道されている大阪なんばの個室ビデオ店での「放火殺人事件」だが、なんとも言いようのない現代社会の無責任性と自暴自棄な男の「やっちゃった殺人」と言った感じの続報が伝わるにつれて、ほんと情けないとでもいうべきか、現代社会の空ろな陰湿性感じずにはおれない。

 大阪池田小学校での小学児童の大量殺人事件で逮捕されて「早く死刑にしてほしい」と懇願したという犯人像と、私にはたぶって見えるほど、今回の犯人の姿や責任感のなさ、自分勝手な生き方に、他人を道連れにしてしまう性を同じように見たのである。

 この世に姓を受けて、誰しもがもがき苦しんだり、しんどかったりしたことの一度や二度はあるかもしれない。

 しかし、池田小事件の宅間某にしても、今回の犯人の姿にしても、なんとも言いようのない無責任な「自暴自棄」な顔相とふてぶてしい限りの表情が印象的である。

 つまり、彼らにとっての「この世」は、たぶん「社会が悪い」と嘯く対象でしかなくなっていて、自分自身の生に対する感謝や尊さなどは全く考えられない状況にまで陥ってしまっていたのであろう。

 今回の事件の容疑者の人生では、普通のサラリーマンとしての幸せ?な家庭生活もかつてあったらしいのだが、何かの歯車がかみ合わなくなって、離婚し、ギャンブルにのめりこんで、借金生活に転落し、多重債務から自己破産、戸籍売買に身を委ねてまで、借金のかたに自らをさらけ出した挙句に、生活保護という税金での最低生活を選択していたのである。

 昨今の「生活保護」の受給者の中には、こうした自らの選択でギャンブルや借金に陥った上で、自己破産や家庭崩壊を経験して、働く意欲もなくして「生活保護」生活に委ねるケースが急増しているという。

 地方自治体も、政府も現代社会の中の経済的難民の救出のためには「生活保護」という制度は持続しなければならないが、働けるのに働かず、病気や家庭環境、事業の失敗による困窮生活を余儀なくされた人たちだけでなく、こうした「怠惰な生活保護受給者」も急増しているのである。

 経済的な困窮に至るまでの過程を振り返って見れば分かるのだが、自らの努力や忍耐がなく、仕事や人間関係の難しさなども乗り越える努力もせず、回りの人間や社会が悪い、政治のせいだと責任転嫁としか思えない様な対応振りで日々を過ごして、自らが信頼も失い「自暴自棄け」になってしまうケースが大半なのだろう。

 私たちの住む一見、平穏無事な生活空間の中でも、家や定住先を失ったホームレスやフリーターが増加していて、経済的な破綻だけでなく、人間関係を保つことのできない「引き篭もり」や「孤独な人生」を歩んでいる人たちが増加しているのである。

 人は家族だけでなく、親族、多くの友人、知人たちに支えられて「自分の人生」を恙無く送れるわけなので、他人との関わりを無くしていくと、自暴自棄に陥る「さびしい生き様」になってしまうことが必至であるのだ。
コメント (1)
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