ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

孤独・死・殺人

2008年07月27日 | とんでもない!
 ほんと今年は無差別殺人と呼ばれる「理由無き殺害」事件の増加が著しく、「誰でもよかった」とか「事件を起こせば名が出る」なんて、全く普通の感情では考え付かないような凶悪事件が相次いでいる。

 警視庁によると、無差別殺人のような通り魔事件が、東京都八王子市の殺傷事件で今年8件目となり、昨年一年間の発生件数に並んでしまったそうである。

 6月8日に、秋葉原で通行人たちを車で跳ねたりもナイフで殺傷し17人もの人に危害を加えた衝撃的な事件を筆頭に、7月に入って青梅市のスーパーで買い物途中の女性を刺傷、茨城県東海村の川沿いで散歩中の親子を刺傷、そして先日の八王子の書店でアルバイト中の中央大学の女子学生を百円ショップで買ったナイフで殺した事件などが続いている。

 過去10年間の通り魔的殺傷事件の認知件数は、1998年が10件、99年から2003年は、6~9件、04年以降は、3~8件だったらしい。

 しかし今年の多発は、どうも流行のようで、インターネットの掲示板や2チャンネルと呼ばれる匿名の落書き的書き込みなどを通じての「面白犯」も含めて、全国各地に飛び火の如く「流行っている」のである。

 その背景は何なんだろうか。、

 ここ10年以上、毎年年間3万人以上の人が自殺している「ニッポン」において、さらに多くの無差別、通り魔的殺傷事件が多発し、流行の如く連鎖反応を起こしているのは、人間の寂しさと幼児性の結果であると私は感じている。

 確かに人は一人で生きているように感じる時もたまにはあるが、決して独りで生きてはいけない生物なのである。

 特に発達過程にある少年期から青年期の人たちにとっては、親御さんの愛情や庇護の下に育ってきたはずなのだが、十分な愛情や信頼を得ることもなく、厳しい社会の中に放り出されたような感じの孤独感を味わっている人が多い。

 しかし、学校、職場、そして趣味のグループなどを通じて、友人、知人、仲間が生まれ、自分が抱いている「孤独感」や「寂しさ」を紛らわせたり、癒されたり、励まされたりしながら、日々生活しているのである。

 そのうち、社会の矛盾や自分の夢がつぶれたり、思い通りにならないことの方が多い現実の中で、ストレスが溜まり、その発散もうまく出来ないままに、絶望的な孤独感に苛まれたり、極端な人間不信に陥ったりして、「誰でもいい敵意」を抱いたり、事故破滅的行動を衝動的に行うことになるのだろう。

 人の孤独を癒すのは、人の信頼と愛情以外に無いのではないだろうか。、

 家庭、友人、仲間、知人、誰かが「おせっかい」でもいいから、気づいてあげて、語り合ったり慰めたり、励ますことで、人間本来の「生きる勇気」と「支えられて生きている」という実感を感じて、また明日を歩めるようになねるはずである。

 ちょっとでも知った人と「挨拶しよう」、声を掛け合おう。その人間的コミュニケーションから、ささやかな生きる力と、明日へのエネルギーが沸いてくるのだ。
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