ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

土用の鰻が近づく。

2008年07月09日 | 季節の話題
 梅雨ももうすぐ明けるという季節になりました。

 本格的な夏到来を前にして「土用の鰻」の前宣伝や予約販売が始まっています。

 しかし、先週発覚した大規模な「中国産」を「愛知一色産」と偽った食品偽装事件の摘発により、今年の「土用の鰻」は、例年以上に買い控えや「正真正銘の国内産」を求めての消費者の欲求が目立つだろうと思われます。

 私も十数年間の「有機やおや」の経験から、今年もお客様に「土用のうなぎ」を喜んで美味しく食べていただこうと、仕入れを考えていたところに、突然報道された「中国産うなぎを国産と偽装」のニュースに戸惑いながら、お客さんの反応待ちの準備にとりかかりました。

 今年の「土用の丑」と称される「うなぎの超売れる日」は、七月二十四日であるが、果たして、これだけ騒がれた「中国産、うなぎ」ではないという「国産・うなぎ」をお届けして喜んでもらうための情報をしっかりと伝えなければならないと考えている。

 例年届けているのは、「加地さんの鰻」であり、加地さん夫妻は、四国は四万十川で取れた「鰻の稚魚・シラス」を九ヶ月間にわたって、大量に炭を埋め込んだ養鰻池で育て、配合飼料だけでなく、新鮮な生魚もえさとして与えて、ストレスの少ない健康な鰻を生産されている方である。

 養鰻池に放たれた無数の鰻の稚魚が普通は濃厚飼料で六ヶ月という短期間で成魚として出荷されているのだが、加地さんたちは9ヶ月から一年間という期間をかけてゆっくりと抗生物質なども使用せず、池の消毒も化学物質を使わず、天日と岩塩で行うという徹底ぶりで育てられています。

 ですから、一般のものと比べても、身はブリッと弾力があり、天然ものに近いと評判の「国産うなぎ」です。

 なかなか中国産とは見分けがつかない「うなぎ」なのは、ジャポニカ種という日本人が好む「鰻の種」を中国や海外に輸出して、成魚として輸入している量が圧倒的に多いために、「中国産」を「国内産」と偽っても分からないだろうとの業者の「金儲け主義」が先月発覚した「鰻原産地偽装事件」の氷山の一角です。

 スーパーや生協にも昨年までは「中国産」の表記のものは安い時は一匹480円程度でも販売していて、国内産の安いもの680円より二百円も安価だったのだが、今年はたぶん「国産もの」は、すべて千円を越す値段での販売となるだろうと予測されているが、それでも「国産の鰻」は需要に間に合わない引き合いとなると思われる。

 「土用の丑」に鰻を食べる習慣は、諸説あるが江戸時代からと言われ、万葉集に「武奈技」とて記されていたことから、ずいぶん昔から日本では食用とされていたのだが、四季の移り変わりの「立春、立夏、立秋、立冬」の前、それぞれ18日を「土用」と称して、季節の変わり目に気候や体調の変調に気をつけるようにと言われています。

 正真正銘の美味しくて健康な国内産・鰻を土用の丑には食して、厳しい夏の特効薬として「元気」を頂こう。



 
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