ガリバー通信

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優柔不断な首相

2008年07月30日 | 日本の課題
 長い暑い夏になりそうな2008年だが、早々に夏休みをとった福田康夫首相が、内閣改造をすると思いきや、全く考えなかったと言ったかと思ったら、世界貿易機関(WTO)のドーハラウンドと呼ばれた多角的貿易交渉に行っていた農林水産省と経済産業省の二人の大臣の帰国を待って、改造人事に着手することを匂わせた。

 国会は夏休みといつた感じだが、政府、与党をはじめとする霞ヶ関を中心とする党関係者は、すでに解散・総選挙をにらんだ体制づくりにやっきだと聞くが、こちらの方も、権限を有するのは福田首相なのだが、全くはっきりしないばかりか自民党、公明党の幹事長らと会談しながら、様子を見ている有様である。

 ともかく官房長官時代から、のらりくらりがお得意のパフォーマンスだった福田康夫首相だが、こうまで「優柔不断」を地でいく「ノー天気のお惚けや」とは思わなかった。

 民主党も、社民党も、共産党も、すでに選挙モードに突入している感じなのだが、肝心の首相は、のらりくらりの態度と言動で、「そう慌てなさんな」とでも言いたげなのである。

 そんな中、政府は社会保障分野で、国が緊急に取り組むべき対策を盛り込んだ「5つの安心プラン」とやらをまとめ発表した。

 高齢者政策や医療、雇用などの5分野で、今後1,2年に実行する対策が中心だといい、子育て支援策、非正規雇用対策、厚生労働省改革なども加えた、文字面だけだと結構なプランと見えるものである。

 しかし、この内容は、どう考えても政府、与党の現在の不人気を何とか挽回した上で、総選挙に持ち込みたいとの自民党。公明党の「選挙目当ての政策」と言われても間違いないものなのである。

 どっこい、国民、有権者は、こんな馬の鼻の前にぶら下げられて「にんじん」のような「パフォーマンス政策」や「耳障りのよい政策」などには騙されまい。

 長年の自民党を中心とする日本の戦後政治の取り組みが山積した多くの課題は、もうすでに小手先の美味しい政策では解決できない、「構造疲労」を起こしていて、みはや取り返しがつかない惨状なのである。

 いくら表面の色や香りを少し変えようとも、腐りきった土台とでも言うべきか、政府、与党を取り巻く「利権と官僚、フィクサー」たちがいる限り、変わりようがないのである。

 確かに、高齢者雇用の促進や、僻地医療、救急医療の充実への財政的支援など、少しづつでも推し進めていただかなくては困る施策が目白押しだが、目先の「甘い話」だけでは困るのである。

 消費税の増税や道路特定財源の硬直化、年金制度の不安など、大きな国民的関心事に「口封じ」したままで、奇麗事だけでのパフォーマンスは止めてもらいたい。

 真の日本のリーダーとして、優柔不断ではない、思い切った決断と決定で、国民の審判を正々堂々と仰いでいただきたい。

 小泉郵政民営化を問う総選挙から、安部、福田と全く国民の審判を受けていないままの「政権維持」は、砂上の楼閣と同じである。

 
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