ガリバー通信

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先生採用で贈賄

2008年07月10日 | とんでもない!
 なんとも聴いて呆れてしまう事件がまたもや発覚した。

 食品偽装が次から次へと横行するわが国で、今度は「小学校の先生」の採用試験で、元校長や教頭、教育委員会関係者が「便宜を図ってもらう目的」で、贈収賄を当たり前の如く繰り返していたと言うのである。

 大分県での小学校の教員採用試験でなんと約半分の採用合格者の点数を、コネや金銭の授受で上乗せして、「偽装教師」を生産していたという、とんでもない事件である。

 ある元小学校の校長で教育委員会参事の男と小学校現役教員の妻は、自分たちの子供の小学校採用試験で「便宜」を図ってもらって、教育委員会の試験担当者で、採点を一手にしはている幹部職員に、それぞれ百万円づつの賄賂を贈っていたというのである。

 大分県では、教員採用試験で受かるためには、事前に金銭などの贈与をして「便宜」を図ってもらうのが「常識化」していたらしく、多くの教育関係者の間では「うわさ」になっていたらしい。

 ということは、今回の不正な教員採用試験に関与した関係者の事情聴取から逮捕に至るだけではなく、多くの現役教員が「不正採用」されていたという事実が浮かび上がってくるわけで、今後の捜査や調査を徹底して、こんな教育界での「不正の膿」は出し切ってもらわないと困る事件である。

 たたこれも「大分県」だけの事件なのかと言えば、たぶんそうではない。

 全国の都道府県管轄の教員採用試験で、同様の不正贈収賄による「点数水増し合格」がなされていると想像するのは、私だけではあるまい。

 話は変わるが、教員採用試験だけではないはずである。

 私が長年地方議員をしていた、地元の町役場でも、ある年度に採用された新職員53人の内、なんと23人が元町長の「コネ」で、また15人が、その当時の議会議長の「口利き」で採用されていたという「驚くべき事実」が、まことしやかに関係者の間では、常識的な情報であったことがある。

 私は、委員会での「職員採用」に関する質疑で、この問題を何度か取り上げたことがあるのだが、「うわさ」としては語れても、なかなか「証拠」としての「贈収賄」を一議員としては立証することが難しく「質疑」は、空振りになっていた。

 しかし、ある年度末に、隣の市のよく知っている議員から、自分の知人のお子さんがあなたの町の役場の職員採用試験を受けるので、出来るだけ早く試験結果を知りたいとの要望を頂いたことがあった。

 そこで、その当時の職員課長に、その旨を話すと、なんと「議員さんのお知り合いですか」と問いだした後、「統一の職員採用試験はなんとか受けてもらわんとあかんけど、その後は何とかします」ととんでもない返答が帰ってきたことがあった。

 議員枠とか、特権枠がまだ存在していたのかも知れないが、私はびっくりした経験であった。

 小学校の教員だけでなく、公務員試験や採用試験での不正は、税金を使って「偽装した職員」を生む、れっきとした犯罪行為である。
コメント (2)
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